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アトピー性皮膚炎に悩んでいる方はたくさんおられ、当社のお客さんの中にも多数いらっしゃいます。

私も肌が弱く、ちょっとしたことで赤くなったり、ヒリヒリと痛みを感じます。その中でも特につらい症状が、『かゆみ』です。

かゆみがつらい理由は?

私見ですが、私は痛みよりもかゆみの方がつらく感じます。

ある程度のかゆみは我慢ができますが、皮膚疾患によるものの場合は、とても我慢できるものではありません。症状によっては、眠ることさえできないときもあります。

それに、なんとかかんとかかゆみを必死に我慢したとしても、無意識状態に陥った時(睡眠時など)に搔いてしまいます

結果、かゆみは悪化し、我慢が無駄になってしまうこと、これがとてもつらいのです。

しかも、多くの場合、痛みの後にかゆみがやってきます。治りかけが一番かゆいです。そして、そこで掻いてしまうと痛みが生じます。痛みを我慢した後にはかゆみが・・・この痛みとかゆみの無限ループもつらいです。

こんなことを書いていると、子供の頃のことを思い出しました。理由は忘れましたが、スズメを捕まえたことがありました。野生の動物は、スズメだからと言って侮ってはいけません。見た目はかわいいのですが、色々な菌をもっています。

とくに子供はかゆみがつらい

スズメを逃がす際に、何かに感染したのか、スズメの神様から天罰が下ったのか、右手首から右肩にかけて、多量の赤いブツブツができてしまいました。見るのも気持ちが悪いほどの、3㎜程度のブツブツが肌が見えないぐらいびっしりです。熱を持っているせいか、赤くなり、ヒリヒリと痛みました。

とりあえず、消毒をして、少しでも刺激を和らげるために包帯をして寝ました。痛みはそれほどでもなく、翌日にはおさまりました。でも、その後に耐えがたいかゆみに襲われました。

起きている間は我慢しているのですが、寝ている間はどうしても掻いてしまいます。そのため、朝は腕の痛みで目が覚めます。痛みを我慢してやり過ごしたら、その後には、またかゆみが・・・こんなことを繰り返していると、症状がどんどん悪化して、ついに、そのブツブツが膿んでしまいました。ブツブツの中に膿がたまるのです。

そして、それを寝ている間に掻いてしまい、ブツブツが潰れて、朝起きると右腕と包帯が膿で一体化していました。毎朝、包帯をはがすのが痛くて痛くて。たぶん小学1年生ぐらいだったかな・・・今思い出しても憂鬱になります。

お子さんの場合、我慢自体が難しいこともありますよね。特に、赤ちゃんなんかだともちろん我慢できるわけもなく、アトピー性皮膚炎のかゆみにより、「寝ている間に掻いてしまったらしく、朝のベッドが血だらけになっていました」なんて話も実際に聞きます。

だから、むやみにスズメを捕まえるのは止めましょう!
って話ではなくて、かゆみというのは、やっかいな症状です。

私の『スズメ事件』は、アトピー性皮膚炎が原因ではないし、自業自得なのですが、本当につらかったです。アトピー性皮膚炎が発症している方の中には、私などとは比べ物にならないほど苦しんでいる方もたくさんおられることでしょう。

そんな中、九州大学の研究グループが、アトピー性皮膚炎によるかゆみの原因に関する研究成果を発表しました。

アトピー性皮膚炎によるかゆみの原因が判明

九州大学生体防御医学研究所の福井宣規主幹教授、大学院医学研究院の古江増隆教授、大学院4年生の山村和彦らの研究グループは、アトピー性皮膚炎における痒み惹起物質であるIL-31の産生に、EPAS1というタンパク質が重要な役割を演じることを世界に先駆けて発見し、その作用機序を解明しました。(引用元:『アトピー性皮膚炎発症に関わる痒み物質の産生に重要なタンパク質を発見』/九州大学

簡単に言うと、『DOCK8』というたんぱく質が欠如することで、アトピー性皮膚炎のかゆみを引き起こす原因である『IL-31』というたんぱく質が増えることが分かりました。さらに、『DOCK8』には、『EPAS1』というたんぱく質が、免疫細胞の核の中で増えるのを抑制する役割があると分かりました。

つまり、かゆみの根本原因が、『EPAS1』であるということが判明したのです。根本原因である『EPAS1』を標的にした新薬を作ることで、かゆみを根本から解決できるとしています。

いや~、本当に素晴らしい研究結果です。あとは、この発見によって、副作用が少なく、多くの人に使ってもらえるような新薬が開発されることを期待しています。この研究に携わっている九州大をはじめとする皆さん、ご苦労を多いとは思いますが、頑張ってください!

井上龍弥

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