モンドセレクションの評価方法

前回の検証では、モンドセレクションは世界的な権威も無く、日本のみで異常に有名ということが分かりました。で、今回は、「じゃあ中身はどうなんだ!」ということで、モンドセレクションの評価方法や、評価する人について調査してみたいと思います。

モンドセレクションの品質評価方法に価値はあるのか?

モンドセレクション優秀品質ラベルのロゴは世界的に認知度が高く、受賞製品が独立科学専門家審査員グループによって公平な立場から審査し、その高品質を評価表彰した商品であることを認定するものです。(モンドセレクション公式ホームページ(2011)より引用)

と品質評価について書かれています。

品質判断の根拠についてもこう書かれています。

この分野に於いては、消費者がパッケージのデータのみで商品の品質を判断することはとても困難な作業と言えます。当分野では、サイエンティスト、専門大学講師や化学エンジニアなどの独立専門家が下記の基準を下に化粧品ならびにトイレタリー製品の分析評価を行います。
消費者に必要な情報が揃っているか?(成分表、栄養分析表、有効成分、使用方法、推奨摂取量、摂取方法などの各種データ)
商品に謳われる特有の性質は科学的に正しいか?また、その効能を期待できるだけの有効成分が含まれているのか?当分析にはパッチ検査を用いる場合もあります。
各サイエンティストは個々に分析フォームを使用し評価を行います(モンドセレクション公式ホームページ(2011)より引用)

ここが一番大切なところです。賞を与えるには、それにふさわしい根拠が必要です。モンドセレクションという賞が、何を根拠として、何に対して与えられるのか?これでモンドセレクションの価値が決まります。

では、一体どんなに厳しく、理にかなった検査基準をもうけているのか?無名でもすごい厳格な審査があると期待して調べたのですが、残念ながら審査基準は、非公開とのこと。

なんで???

権威ある審査機関なら公開すればいいのに・・・。それに公開しなければ、その価値が我々に伝わらないので、賞の重要性も分かりません。なぜ、モンドセレクションの審査方法が非公開なのか?不思議です。

あなたは、審査方法を非公開にする審査を信用することができますか?私は、できません。

モンドセレクションは、誰が審査するのか?

審査方法は非公開。仕方ありません。では、審査する人たちを調べれば、おのずと審査の価値も分かるのでは、と淡い期待を抱いて調べてみました。審査する人達は、「サイエンティスト、専門大学講師や化学エンジニアなどの独立専門家」と、なっています。審査員の数は、約70名です。

モンドセレクションのカテゴリーは、大きく分けて7つ。ということは、一つのカテゴリーについて審査員の数は10人。また、1つあたりのカテゴリー内に小さなカテゴリーが数十あります。となると、ひとりでひとつのカテゴリーを審査しているのでしょうか・・・

ちなみに、2011年度は、約2800商品がモンドセレクションを受賞しています。これを70人で審査するとなると、1人あたり40アイテムとなります。これはあくまでも受賞した商品だけでこの数ですから、落選した商品もあわせると、もっと多いでしょう。もちろん、10人で400アイテムの商品を評価している可能性もありますが、どちらにせよ、審査する人の数が少なすぎるのではないでしょうか。

また、タダでさえ少ないと思える審査員の採用基準も、明らかにされていません。審査員の条件も公開されていません。どうも審査員になるために大したハードルはなさそうです。こんなのだったら、私でも、『独立専門家』と言えば、通りそうです。

あなたは、不透明な選考基準で選ばれた素性の分からない専門家たちの評価を信用できるのでしょうか?私は、信用できません。

モンドセレクションの安すぎる審査料の謎

また、モンドセレクションは、ほとんどが審査料で運営されています。
審査料は、1商品当たり、1,100ユーロ(日本円にして2011年1月現在、12万円程度)です。果たして、12万円程度でプロに払う審査報酬および運営費がまかなえるのでしょうか?

私たちも商品を検査機関で調べますが、とてもじゃないけど、この程度の金額では、化粧品の品質を調べることは困難です。もちろん、調べるだけなら可能ですが、分かることは限られています。そして、その分かったことに大した価値はありません。

とすると、ホームページに書いてある通り、「成分表、栄養分析表、有効成分、使用方法、推奨摂取量、摂取方法など」のみを評価の基準にしている可能性が高いです。正直言って、この程度の情報なら、わざわざベルギーで専門家たちが審査するまでもありません。

化粧品の仕事にかかわった人なら、判断できます。というより、ホームページや説明書に書いてあるレベルです。

う~ん、何だか、モンドセレクションが分からなくなってきました。これだと、ホームページや説明書に書いてあるレベルのことが本当かどうかという審査基準になります。そして、それに対して賞を与える・・・。つまり、モンドセレクションとは、当たり前のことをすごいことのように無理やり評価して、賞を与えるということになります。

化粧品をモンドセレクションに評価してもらうために必要なもの

でも、これだけたくさんの会社がモンドセレクションの最高金賞を欲しがるのだから、「私の気づかない何かすごい秘密があるはず」と思って、更に調べてみました。そこでひっかかるのが、やはり、審査基準です。何とかその手掛かりがないかな?と考えていると、ちょっといいことを見つけました。確かに、審査基準は分からないのですが、応募の方法を見れば、ある程度想像できるのでは?ということに気づきました。

早速、『応募登録』のボタンをポチッ!どうやらPDFをダウンロードするそうです。中身を見てみると、申し込み方法が書いてありました。

商材によって違うのですが、化粧品の場合だと、
「モンドセレクションの本部に見本を4つ送る。」
えっ、それだけ!送って終わり?いや、その前に、4個って・・・。一体それだけの量を審査して、何が分かるの?私の頭には、「?」がいっぱい浮かびます。

私のような超弱小メーカーでも、新商品を販売する際には、まずスタッフ全員&関係者でテストをします。これで、数十人レベルですね。そして、3ヶ月ほど試して、結果が良かった後に、さらに、実際のお客様に試してもらいます。ここでも、最低数百人には試していただきます。そして、その結果を参考に商品化するかどうかを決定します。それなのに、4個って。

でも、もしかしたら、私の知らない画期的な方法があって、わずか4個で、その商品の全てが分かるかもしれません。試験・研究費は会社にとっては、結構な費用です。ですから、お得に済ませることができ、なおかつ確実な検査結果が得られるような方法があるなら、本気でぜひ教えて欲しいと思います。

今まで調べて分かったことは・・・

・モンドセレクションは、世界的に無名。
・日本でのみ大々的に宣伝広告されている。
・審査基準は非公開。
・審査する人はたった70人。
・審査員になるための条件も非公開。
・どうやら自画自賛レベルでなれそうな感じ。
・審査量は、驚きの安さ12万円。
・商品をたった4個送るだけで評価してもらえるお手軽さ。

ん~、なんだこりゃ。なんで、無意味なこんな賞を日本企業はこぞって取るのか?得意げに莫大な費用を使って宣伝広告するのか?

次回は、ここら辺を調べてみます。お楽しみに!

(著:井上龍弥

この記事があなたのお役に立てたならうれしいです。
下記をクリックしてもらえたらもっとうれしいです。
この記事があなたのお役に立てたなら、おなたのお友達にも教えてあげてください。
下記をクリックするだけでOKです。


ページトップへ