美白化粧品の白斑問題から学ぶべきこと

今回は、『美白化粧品による白斑問題』から、化粧品の安全性について、お話します。

現在、多くの方が苦しんでいる白斑問題。まずは、問題となった化粧品の経緯を見ていきましょう。

2008年1月、「メラニン生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ効果を有する」新規医薬部外品有効成分として厚生労働省の認可を取得。カネボウ化粧品は開発の過程で成人女性約330人を対象に試験などを実施、安全性を確認。2008年から2013年4月にかけて、ロドデノール配合の美白化粧品が全国の百貨店や量販店など約1万5千店で累計436万個販売される。2013年5月13日、ロドデノール配合の製品を使って肌がまだらに白くなった人が3名いるとの連絡が皮膚科医からカネボウ化粧品に入り、これにより社長が被害を把握。それまでは担当者が「化粧品による症状ではない」と判断して医師を紹介する対応に留め経営陣には伝わらず、社内の被害情報システムにも登録していなかった。2週間後の5月27日に同社が医療機関を訪問して調査を開始し、6月には2011~2013年にかけ34件の症例が見つかった。その後調査が進み8月には症状が確認された人数が1万人を超えることになった。(ウィキペディアより抜粋)

ちなみに、発売元であるカネボウは、粉飾決算が発覚した後、倒産し、花王グループの傘下に入りました。ですから、今回の事件はカネボウだけでなく、花王にも大きな責任があると言えますね。

花王と言えば、2009年に発がん性可能性物質が含まれていたとして関連商品を販売中止・自主回収したエコナ問題。2011年には、フジテレビの偏向報道・韓流ブームの捏造による花王商品の不買運動問題。そして、2013年の白斑問題と、なぜか、2年ごとに大きな問題を引き起こしています。

共通している部分として、いつも対応が後手に回っており、今回も同じ状況だと言えます。実際は、もっと早い段階で(2012年10月頃)医師からの白斑被害の指摘があったそうです。どうやら、かなり長い期間放置していたようです。

2009年に発覚した『茶のしずく石鹸によるアレルギー問題』もそうでしたが、対応の遅れが被害者を増やし、その結果、自分たちにもツケが返ってくることを理解していないと言えますね。「経営陣が把握してなかった」と言い訳をしていますが、もしそれが本当なら、大きな会社は、そもそも問題を把握できない体質ということになります。確かに、人数が多いと情報の共有化が困難ですし、伝言ゲーム化して情報の信頼性が乏しくなります。そういった意味では、今回の事件は、大きな会社であることのデメリットによって引き起こされたとも言えます。恐い話です。

肌が良くなると思って日々使っていた化粧品が原因で肌に白斑ができる・・・症状を訴えている方の約3割は、白斑が「3カ所以上ある」「5センチ以上の大きさ」「顔にある」のいずれかに該当する重い症状です。今回、被害にあわれた方には、心よりお見舞い申し上げます。

では、なぜ、こんなことになったのか?その理由は、今のところ分かりません。

ただ、1つ言えることは、今回の事件から、医薬部外品の恐さを学ぶことができる、ということです。

今のところ、主な原因とされているロドデノール。2008年に認可された新しい美白成分です。わずか330名を対象とされた試験結果で認証されたものです。これって、少ないと思いませんか?

ロドデノールが配合された化粧品は、累計出荷数で400万個を超えています。使用している人数は、約25万人以上。これだけの方の安全性を保障する試験としては、あまりにも小規模だと思います。使用者を分母とすると、安全を検証した人数は、わずか0.132%です。たったこれだけの人たちで試験をして、安全性を実証できるのでしょうか?

でも、この程度で認可されてしまうのが現状です。まぁ~、こういった試験というのは、膨大な時間とコストがかかりますからね。300人程度で認可しないと、それはそれで力のある企業しか新成分を申請できないなどの問題があるのでしょう。医薬部外品を安全と勘違いしている方が多いのですが、そうでないことが分かっていただけたと思います。(ちなみに、【安全性の高い化粧品とは?】でも、医薬部外品の化粧品について話をしています。参考までにご覧ください。)

また、化粧品の効果によっても被害の深刻さが変わります。

ロドデノールの効果は、『美白効果』です。主にメラニン生成を促す酵素チロシナーゼを抑える効果が高い成分です。『本来、紫外線から体を守るために生成されるメラニンを、人為的な行為によって抑える』ということです。こういった効果は、肌の深部まで成分が影響を及ぼす必要があります。

なぜなら、メラニンを生成するメラノサイトは、表皮の深い部分にある基底層に存在するからです。

肌の深い部分まで働きかけることにより、効果は高くなりますが、その反面、トラブルが起きた場合は、より深刻な状況になります。

今回の白斑という症状は、かなり深刻な部類であり、言い換えれば、ロドデノールは肌の深部にまで影響を及ぼす成分であると言えます。

本来、肌は異物の進入を防ぐ役割のもの。それをこじ開けて成分を入れることが私たちの肌にとって良い訳がありません。

また、メラニンの生成を抑えるという行為も同じです。一見、『美白』という響きは心地よいのですが、実際は自然に逆らった行為です。こういった本来我々の体を守る機能を侵してまで、見た目の美しさを保とうという行為には、大きなリスクが隠れています

美白化粧品と呼ばれるものは、多かれ少なかれ、今回問題になったロドデノールとメカニズムが同じです。酵素を抑えるなどの方法論は違っても、メラニンを抑制するという結果は変わりません。それを証拠に、カネボウ以外の美白化粧品を使って白斑が出たという相談も全国の消費者センターに寄せられています。私の個人的な推測ですが、今回の白斑の原因は、今後も明確にはされないのではないかと思います。

ただ、私たちは分からないながらも、ここから学ぶことがあります。
それは・・・

①厚生労働省がだす『医薬部外品の安全性認可』を過度に信じてはいけない。

特に、新成分に対して。「新しく開発された美容成分」と聞くと、何だかすごそうな気もしますが、裏を返せば、まだまだ使っている人が少ないということ。つまり、どんなリスクが潜んでいるか分からない成分だということです。こういった成分は、新しく出たからといって、すぐに使わないことをお勧めします。(それにしても、もし、ロドデノールが原因なら、それを認可した厚生労働省にも責任がありますよね。でも、なぜか、そんな話題は出ませんね。やっぱりお役所は強いってことでしょうか・・・。)

②美白成分そのものに原因がある可能性も。

今回の報道を見ていても、ロドデノールだけを悪者にしたいような意図が見え隠れします。原因が分からないにもかかわらず、「ロドデノールに含まれている美白化粧品は危険、そのほかは大丈夫」と言っているような・・・。美容業界からすれば、もし、「美白成分全般に原因がある」となったら大変です。美白効果のある美容液やクリームなんて、正直言って利益の塊ですからね。それが消滅してしまったら、企業として存続できないところもたくさんあるでしょう。美容業界は、一致団結し、あらゆる手を使っても美白=危険というイメージを回避するはずです。

そして、それ以上に困るのが、マスコミ。広告収入が激減します。ただでさえも、視聴率が落ちて、マスコミ業界全体が不況にさらされているのに、おいしいお客さんがいなくなると死活問題です。

ニュースを見ていると、美白を売りにしている企業とマスコミとがタッグを組んで、「原因なんてどうでもいい。とにかくロドデノールの責任にしてしまおう!」と考えている番組構成に見えます。

私は、やはり美白成分全般に、原因があるのではないかと思います。人間が長い年月をかけて培ってきた防御機能を人為的に破壊する行為は、決して、体にいいものとは思えません。

・医薬部外品
・新しい成分
・美白成分

敏感肌や乾燥肌にお悩みの方は、上記の3つにくれぐれも気をつけてください!

(著:井上龍弥

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