化粧品にかかわる医師や資格ってどうなの?

 

前回は、ランキングサイトの広告についてお伝えしました。

今回、ご紹介するのは、最近よく目にする『権威』を使った広告です。

我々日本人は、『権威』には、とても弱いです。医者や学者の言うことは、無条件で信じてしまうところがあります。

そこを巧妙についた広告があります。

 

『医師』や『美容研究家』はスゴイ?

それは、『医師』や『美容研究家』と呼ばれる人のスキンケア情報がたくさん載っているサイトを運営している会社からの営業でした。

そのサイトは、結構有名で、美容系のキーワードで検索すると、多くのキーワードで上位に表示されています。一見すると、医師やスキンケアのプロが無料で、情報を提供しているサイトです。

しかし、実際は、化粧品の販売サイトです。医師や美容研究家・アドバイザーなるものが、依頼企業の化粧品に有利な記事を書いてくれます。

そして、そこからリンクを貼って、依頼企業の化粧品の販売サイトに飛ばします。そのサイトを見た人は、医師などの記事に書かれた問題をクリアした良い化粧品を発見した気分になって購入するという仕掛けです。

もちろん、この広告会社は数10万円の報酬を医師や美容研究家に支払っています。彼らからすれば、ありきたりなことを書いて、それだけのお金がもらえればいいバイトになります。

また、自分たちの病院や所属している組織のいい宣伝になります。
そりゃあ、積極的に参加しますよね。

営業マンいわく、どんな化粧品にも対応した記事を書いてくれるそうです。ちなみに、書いてもらうだけで数10万ですから、当然ながらこちらがサイト運営者に支払うお金は、もっともっと高くなります。その記事に沿ったサイトを作ってもらうだけで、100万円以上。それに加えて、掲載料も年間100万円以上。広告効果が高い分、権威を買うのはお金がかかるということらしいです。

ここで間違ってはいけないことが一つあります。医師は、『化粧品』のことを知りません。というより、化粧品に興味がありません。

彼らの専門は、『医薬品』です。医薬品とは、効果効能が明確で、治療に使われるレベルのものです。『化粧品』とは、その使用目的も効果も、まったく違う代物です。だから、医師の権威は化粧品には、無関係なのです。

でも、イメージとは恐ろしいもので、それらしいことを言われると信じてしまうんですよね。学者と呼ばれる人も同じです。

化粧品の原料などでも、「体に悪い実験結果がでた」と研究結果が出ることがありますが、信用できないものもたくさんあります。明らかに、悪い結果を出すための実験なども行われています。ちょうど2013年9月頃にも、実験結果が改ざんされていた医薬品が大きな問題になっていますね。

でも、有名大学の名前が出ると、実験内容もよく確認せずに『悪い原料なんだ』と決め付けてしまうのです。パラベンなんかは、その典型的な成分です。ちなみに、パラベンに対する私の見解は『防腐剤(パラベン)は危険?』でお話した通りです。

もちろん、こういった広告も全部断りました。化粧品のことを知らない人に意味のない記事を書いてもらうのにお金を払うつもりはないですし、やはりこれも『だまし』だと感じました。

だから、あなたも権威を持った医師やテレビに出ている美容研究家やスキンケアアドバイザーの話を鵜呑みにするのはやめましょう。

また、少し角度を変えると、以前にこのブログで話した『モンドセレクション』なんかの『賞の権威』もそうですよね

ほとんどがお金を払えば金賞を取れるのに、あたかもすごい賞のように装っています。今でも、CMや雑誌でとてもよく目にします。(まあ、最近は、どんなものでも金賞を取れていますから、権威も薄れているようにも思いますが。)

お金さえ払えば、モンドセレクションの金賞を取らせるコンサルタント会社もたくさんあります。実際に、声がかかったこともあります。それに、モンドセレクションの恩恵に預かった知り合いから「売り上げがあがるし、いいよ~!取り方教えようか?」と、すすめられることもあります(笑)。これも結局は、お金で買えるものです。

 

スキンケアの『資格』って?

最近は、これらに加えて『資格』まで出てきています。この前も、「某資格を取りませんか?」という営業マンがやってきました。

今、スキンケアや健康に関するそれらしい資格がたくさんあります。あたかもその資格をもっていたら、スキンケアの知識を豊富に持っているプロのように感じます。だから、「スタッフなどに受けさせて、それをサイトで公表すれば、信頼感を得られますよ!」というのです。

確かに、日本人は資格にも弱いんですよね。どんな資格なのかを知らなくても、資格を持っているだけで、「すごい!」と思ってしまいます。就職するにも、資格がある方が有利だという風潮もありますね。

でも、実情は、スキンケアや健康関連の資格は、受ければほとんどの人が合格するレベルの低い資格です。運転免許の試験より簡単なものがほとんどです。だからこういった資格を持っているというだけでは、さほどの価値はないように思います。

当たり前ですが、こういった資格を持っているだけで、肌トラブルで悩んでいる方のお役に立てるわけではありません。資格を取るために勉強をすることはもちろん大切なことですが、それだけで信頼を得られるという考えはおかしいと思いますし、それを自社のスタッフにやらせるのも、私はおかしいと思います。そのスタッフが、お客様に役立つ仕事の一環として、自発的に資格の勉強をしたり、実際に取ったり、ということとはワケが違います。だから、これも断りました。

 

自分の肌は自分で守る

このように、『権威』を使った販売方法はたくさんあります。もちろん法律に違反しているわけでもないし、間違った方法ではありません。方法自体も、マーケティングで推奨されている効果の高いものです。

でも、情報としての価値はほとんどありません。意図的に作られたものなので、真実以外のものを語る場合や誤解させるものがほとんどです。だから、こういった権威が見えたら、逆に少し警戒してください。その裏には、利益を得るための作為が見え隠れするはずです。

そして、表に出ている権威を重視するのではなく、本当に彼らが言っている、書いている内容を吟味してください。

「この情報の根拠はどこだろうか?」
「根拠となる情報は、第三者からもたらされているものか?」
「他の情報との整合性はとれているか?」
など。
そうすれば、間違った情報に振り回されることはかなり少なくなるでしょう。

ただ、内容を吟味するには、ある程度の知識や経験が必要です。こればかりは、それぞれの個人が自らの工夫と努力で積み上げるしかありません。

自分の肌は自分で守るしかないのです。

(著:井上龍弥

この記事があなたのお役に立てたならうれしいです。
下記をクリックしてもらえたらもっとうれしいです。
この記事があなたのお役に立てたなら、おなたのお友達にも教えてあげてください。
下記をクリックするだけでOKです。


ページトップへ