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最近は、『美容整形』の敷居がずいぶんと低くなってきました。 二重まぶたにしたり、鼻にヒアルロン酸を打ったり、レーザーでシミを消したり。 メスを使わず、入院する必要のない整形を『プチ整形』と呼び、本格的な整形よりも簡易で、身近なものになったようです。

プチ整形のおかげで美容整形の市場が大きくなると共に、美容整形を行う病院(クリニック)も乱立し、競争が激化しています。 差別化を計るために、格安美容整形を行うところもたくさん出てきました。

美容整形を主としている病院のサイトを見ると、プチ整形なら数千円から数万円で行えて、「医師による事前カウンセリング・アフターケアも万全」と書いてあります。 客観的に見ると、本当に安いので、「こんな値段でどうやって運営しているんだろう?」と疑問を感じる価格です。

格安美容整形にはウソが多い

結論から言うと、こういった他と比べてあまりに破格の安値をウリにしているところには、ウソがあります。

通常は、数千円のプチ整形だけでは、病院を運営できません。 美容整形を行うためには、非常に高額な設備(機械・環境など)が必要となります。 また、この業界の広告料はバカ高いので、必然的に施術コストも高額になります。

そのため「数千円でプチ整形」というのは、客寄せ目的の宣伝文句であることが大半です。 実際は、病院に行くと言葉巧みに説得されて、数十万から数百万の整形をすることになります。

そもそも安さに引かれる人は、知識が乏しい場合が多いです。 判断基準の多くを『価格』に依存していると、価格でしかほかの病院と比較をしません。 だから、その他の要素を調べない傾向にあります。

すると、医師から説得されてしまうと、それに対応することができずに、相手の言いなりになって高額なお金を払ってしまいます。

特に、美容整形の場合は、隠したい場合が多く、口コミが起こりにくいので情報を入手しずらいです。 また、いくつもの病院で頻繁に行うものでもないので、比較しにくい業種です。 だから、化粧品やエステなどと比べると、ウソがばれにくいのです。 もちろん、こういったことを分かって、格安でお客さんを釣っているのでしょうけど。

つまり、安い宣伝というのは、高額商品を売り込みやすい人を集めるのに最適な手法ということです。 ただ、昔はこういったことを一般の方が知ることは困難でしたが、最近はインターネットのおかげで知ることができるので良い時代になってものです。 と思っていたら、先日、こんな記事が出てました。

美容外科などのホームページ(HP)上の「広告」を巡り、トラブルが相次いでいる。 国民生活センターによると、2004年度には全国で11件だったインターネット広告に関する苦情相談が、昨年度は340件に上った。HPで「低料金」を掲げる美容外科で、半ば強引に高額の手術を受けさせられたというケースが多い。消費者団体が大手美容外科にHPの一部削除を求める動きも出ている。 (引用元:『美容外科、料金苦情急増…HPが「抜け道」に』/読売新聞

「数千円だから」と軽い気持ちで行ったら密室で数時間説得されたり、カウンセリングだけのつもりで行ったら数百万円の施術を受けることになった、とか。 まだ、こういった被害にあう人がいることも驚きなのですが、いまだにこんな詐欺のようなことを行っている美容整形業界にも驚きです。

断る自信のない人は、いかなる理由があっても近づかない方が良いでしょう。 そもそも美容整形は、一度行うと施術内容にもよるのですが、ずっとメンテナンスが必要になります。 膨大なお金と時間を必要とします。 年齢を重ねると、メンテナンスをしてもどうしようもなくなります。

年配の芸能人で、顔が不自然な人って多いですよね。 額や首だけシワの少ない人とか。 でも、よく見ると目じりのシワが上に吊り上がっていたりして、非常に違和感を感じます。

やはり、不自然なことを無理やり行っているので、そのツケを払う日は絶対にやってきます。 そして、そのツケは予想していたよりかなり大きなものになります。 もちろん、整形するかどうかは個人の自由ですが、そういった負の部分までしっかりと理解する必要があります。 軽い気持ちで美容整形を行うと、必ず後悔することになります。

格安美容整形は、危険も伴う

また、単純に施術そのものが失敗するリスクもあります。 格安ということは、施術する医師のレベルも低くなります。 腕の良い医師は引っ張りだこなので、わざわざ安い美容整形で働きません。

つまり、格安ということは、低いレベルの医師に施術されるリスクも含まれるということです。 その結果、お金だけはでなく思わぬ苦痛を伴うことになります。

つい先日も、こんな記事が出ていました。 特殊な糸を埋め込んでシワをとるフェイスリフトを行った結果、痛みに苦しむ事件が起きました。

顔のたるみを改善すると誘われて「フェースリフト」という美容医療を受けた後に痛みが残ったなどとして、「品川美容外科」と「品川スキンクリニック」を全国47カ所に展開する医療法人社団翔友会(東京)に損害賠償を求める集団訴訟が相次いでいる。東京地裁と広島地裁に女性患者計18人が訴え出たのに加え、別の男女40人も近く東京地裁に提訴する予定だ。 (引用元:『品川美容外科をさらに40人提訴へ 顔の手術で痛み残る』/朝日新聞デジタル

 

記事では、合併症による説明が不十分なことが理由とあります。 このように説明が不十分という単純なミスが起きる可能性があります。 美容整形にかかわらず、食品などでも最近は格安の危険性は、多く見られます。 格安は『お得』なのではなく、『リスク』と引き換えだということをしっかり認識しましょう。

もし、そうしても格安なサービスを利用したいのであれば、相手に依存するのではなく、しっかり勉強して自分の身は自分で守りましょう。 格安美容整形のご利用は計画的に。

井上龍弥

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