泡洗顔を今日からやめよう!

洗顔をする目的は、顔に付着したゴミやホコリ、花粉、メイクや不要な皮脂・角質を落とすことです。『ダブル洗顔』とは洗顔法の一種で、油溶性の洗浄剤を使用してメイクなどを落とした後に、もう一度、水溶性の洗浄剤で洗顔をすることです。その名の通り、2回顔を洗うことから、ダブル洗顔と言います。(W洗顔という書き方もします)

ダブル洗顔は、「油溶性の汚れは油溶性の洗浄剤、水溶性の汚れは水溶性の洗浄剤を使うことで、両方の汚れが落ちる」と言われていることから、生まれたそうです。一見すると、「なるほど!」と思いがちですが、本当でしょうか?本当に2回も洗顔をする必要があるのでしょうか?

「ダブル洗顔が必要」な理由はバラバラ?

ダブル洗顔の考えでは、肌の汚れは2種類に分類されます。

ひとつは、空気中に浮遊したゴミやホコリ、汗や皮脂など、水で洗うと落ちる水溶性の汚れ。ふたつめは、メイク料や、時間が経過した落ちにくい皮脂など、水で洗っても落ちにくい油溶性の汚れ。この水溶性と油溶性の汚れを、「それぞれに対応した洗浄剤で洗い流す必要がある」という考えのもと、行われている洗顔方法がダブル洗顔です。

私が17年前に化粧品業界に入った頃、ダブル洗顔を知ったときに素朴な疑問がわきました。メイクや皮脂などの油溶性の汚れが水で落ちにくいのは理解できます。だから、オイルクレンジングのように、油溶性(オイル)の成分がたっぷり配合された洗浄剤で、汚れを落とす必要があります。なぜなら、水と油は反発するため、油溶性の汚れは、水ではどうしても落とせないからです。

でも、水溶性の汚れは、そもそも水洗いで落とせるので、「わざわざ洗顔料を使って洗顔をしなくても、油溶性の洗顔料を使うときに、一緒に落ちるのではないか?」と、私は思いました。

そこで、当時の会社の先輩に聞くと、「オイルクレンジングなどは油溶性の汚れを浮かせているだけで、それだけだと肌にオイルなどが残ってしまう。だから、その後、水溶性の洗顔料で残った汚れを落とす必要があるんだよ。」と言われました。

だとすると、2回目の洗顔は、水溶性の汚れを落とすのではなく、その前に行ったメイク落とし(洗浄剤)の残りを落とすためのもの??

さらに、疑問が深まりました。

また、違う先輩は、「2回目の洗顔をしないと、毛穴の奥の汚れまで落ちないんだよ。」と言います。どうやら人によって考え方が違うようです。

そこで、論より証拠、私は自分で試してみることにしました。

本当に『ダブル洗顔』は必要なのか?

早速、最初にオイルクレンジングを使い、その後、洗顔料で洗顔をしてみました。初めてダブル洗顔をした感想は、「何かが残っているようで、気持ち悪い・・・」でした。

私は通常、水溶性の洗浄剤を使った、いわゆる『洗顔』しかしません。男なのでメイクをする必要性もなく、オイル系のものは顔につけません。いつもの洗顔と比較すると、明らかに肌に何か残っている感覚があります。たぶん、クレンジングの残りですね。

実際に試してみると、確かに、オイルクレンジングの後は、油溶性成分が肌に残ります。2回目に『洗顔』をして、きれいに落とさなければ気持ち悪いし、肌にも良くないでしょう。

でも、オイルクレンジングが残っていると、そのせいで2回目の洗顔の洗浄力は著しく落ちます。オイルを落とすことに力を使ってしまうので、汚れを落とす力が落ちてしまいます。

特に、敏感肌の私は、洗顔には洗浄力がそれほど強くない洗顔料を使っていました。そのため、特にメイクをしていない私でも、オイルクレンジングを洗い落とすために、その後2回の洗顔をする必要がありました。結局、合計3回の洗顔=トリプル洗顔をする羽目になりました。

これって何だか矛盾してますよね。私の使っていた洗顔料の場合、ダブル洗顔をしたら、3回も洗わなければなりません。何か、無駄が多いというか・・・。

このとき私は、「たぶん、ダブル洗顔って必要ないな」と感じました。

ダブル洗顔のデメリット

ダブル洗顔にも、デメリットがあります。

まず、何度も洗うことによって、肌に刺激を与えます。丁寧に行ったとしても、顔をこすることは刺激になります。洗い流す際の手と顔の摩擦、顔を拭く時のタオルと顔の摩擦など、洗顔を行うことには必ず摩擦が生じます。

また、成分にもよりますが、洗浄成分にも少なからずの刺激があります。さらに、何度も洗うことで、肌を外界の刺激から守り、肌を柔らかく保つために必要な皮脂まで取り過ぎる可能性もあります。

次に、単純にお金がかかります。ダブル洗顔をするためには、2種類の洗顔料を使う必要があります。私のように一つで済む場合と比べると、2倍の費用がかかります。

以前、私は他社のブランドづくりのお手伝いをしていました。OEMというのですが、いろんな会社の化粧品ブランドを企画・製造する仕事です。いわゆる裏方の仕事ですね。

この時も、すべての会社が洗顔料を2種類作っていました。コンセプトによって、不要な場合でも、もれなく作ります。何度か「2種類作るとコンセプトが崩れますよ」と忠告しましたが、誰も聞く耳を持ちません。

もっとも多かった理由は、「2種類作ったほうが、単純に売上が上がるから」です。まぁ~、言わんとしてることは分かりますが、こういった場面に遭遇するとすごく嫌な気分になりました。私は例え売上が上がったとしても、無駄なものをお客さんに売るべきではないと思います。そんなことすれば、いずれ化粧品メーカーの意図に気づいたお客さんは離れていきます。一時の売上のためにお客さんとの友好な関係を崩すなど、商売として本末転倒です。

次によく言われたのが、「周りの化粧品メーカーも出しているから・・・」です。周りと同じ化粧品なら、そもそも作る必要ないでしょ。あなたのブランドの存在意義は何ですか???などとは言えず、当時はストレスが溜まる毎日でした。

一般の人からすると、化粧品ブランドは緻密な考えのもと確立されていると思っている人が多いかもしれませんが、結構適当です。持ち込まれる案件の8割は、「ほにゃらら化粧品と同じのを作って~」です。

こんなくだらない理由で、使う人の負担がどんどん増えています。お金だけではなく、使うにも時間もかかります。種類が増えると、使い方を覚えたり、面倒なことも増えていきます。

結局、化粧品メーカーの一方的なメリットのために、使う人がデメリットを受ける構図になっています。残念な現実です。

一度の洗顔で、何とかならないのか?

私は、根が面倒くさがりなので、「ダブル洗顔ではなく、何とか洗顔を一度で済ませることができないか?」と考えました。

どうやら一番の問題は、1回目のメイク落としの際に、油溶性成分が肌に残ることのようです。「この油溶性の洗浄成分に、水溶性の機能を加えれば、すっきりと落ちるのではないか?」と考えました。

こんなことを言うと、ダブル洗顔信者は、「やっぱり水と油は反発しあうので、それぞれに合った落とし方をするべきだ」と主張する人がいます。相反する水と油を一度に落とすなんて信じられないらしいです。

でも、これは非常にナンセンスな考え方です。

なぜなら、ほとんどの化粧品は、水と油が混ざってできています。水と油が同居できないのなら、世の中に化粧品は存在しません。むしろ、水と油を共存させる技術こそが、洗顔料を含めた化粧品を生み出したと言えます。

また、一度にしっかり落とすためには、『界面活性剤』をたくさん配合する必要があります。(界面活性剤の詳しい説明はこちらをご覧ください。)

「たくさんの量の界面活性剤は肌の負担になる」と言われることもあります。これもおかしな話です。界面活性剤の配合量は、水溶性と油溶性の汚れを一度に落とすことで増えるわけではありません。肌に残っている油分の量によって、界面活性剤の量が決まります。つまり、厚化粧をすればするほど、また、オイルクレンジングのように油溶性分のたっぷり入った化粧品を使えば使うほど、界面活性剤がたっぷり入った洗顔料が必要になります。

で、ここでさらに疑問がわきます。そもそも肌トラブルを抱えるような肌の弱い人が厚化粧をするでしょうか?もちろん、中にはする人もいるでしょうが、ほとんどはナチュラルメイク程度です。メイクは、肌にとって異物以外の何物でもありません。肌の弱い人にとっては大敵です。

であるならば、肌の弱い人にはオイルや界面活性剤って、実はそんなにいらないのでは?わざわざ『ダブル洗顔』と言って2回も洗顔することで、ただでさえも弱い肌をさらに無防備にする必要はないのでは?と、考えが膨らんだ結果、自分で開発することにしました。

油溶性と水溶性の汚れを一度に落とす洗浄剤を配合した洗顔料です。バランスを取るのがなかなかに大変で、非常に根気が必要だったのですが、試行錯誤を重ねた結果、完成!

15年間ずっと、この考えを変えずに販売しています。私も15年間使い続けています。敏感肌や乾燥肌の方にも喜ばれています。ちなみに、私の作った洗顔料はこちらです。

ただ、良いことばかりではありません。強力なウォータープルーフ機能搭載の化粧品や極度な厚化粧は、1度洗いでは無理です。そういった方には、2回洗顔してもらっています。これもある意味、ダブル洗顔ですね。

でも、そもそもウォータープルーフや厚化粧をガンガンできる人は、肌の丈夫な人です。このように肌質に恵まれた人は何度洗顔しても問題ないでしょう。2回でも3回でも好きなだけやってください。本当に羨ましいことですが、スキンケアそのものをしなくても良いかもしれません。

結論:
肌の丈夫な人は、ダブル洗顔でも、トリプル洗顔でもどんどんしてください。でも、乾燥肌や敏感肌の方は、ダブル洗顔する必要もありませんし、肌のためにも洗顔は一度で済ませましょう!

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