化粧水をたっぷり使うと逆に水分が蒸発して乾燥する理由

化粧品メーカーや美容部員に化粧水の使い方を聞くと、「乾燥肌には化粧水をたっぷりとお使いください。たっぷりの化粧水が浸透して、肌が潤うことで乾燥肌が改善できます」と言われます。
そのため、化粧水で乾燥肌を保湿できると信じている方がたくさんいます。

でも、実際は、化粧水をたっぷり使うと、肌の水分がどんどん蒸発して、逆に乾燥します。

    本記事を読むと…

  • 化粧水の役割がわかる
  • 化粧水の本当の保湿効果がわかる
  • 化粧水をたっぷり使って乾燥する理由がわかる
  • 化粧水よりも大切な保湿ケアがわかる

 
化粧品の研究開発・製造・販売などを経て、2000年に創業。
「化粧水をたっぷり使っているのに、肌が乾燥する」と悩む方たちが、美肌を手に入れた成功体験をもとに説明します。

化粧品の役割とは

化粧水の役割は、角質層への水分補給です。

水分は、私たちの体にとって非常に大切な要素です。
肌に水分が不足すると、肌を外界の刺激から守る皮脂膜が薄くなります。
肌の柔軟性も失われます。
バリア効果がなくなり、さらに、肌から水分が失われます

このように、肌には水分が必須なため、肌への水分補給はスキンケアの基本とも言えます。

化粧水をたっぷり使うと保湿できるはウソ!

化粧品メーカーや美容部員に、化粧水の使い方を尋ねると、決まって「たっぷりと化粧水を使ってください」と言われます。

どうやら化粧水の使用量が保湿効果に比例しているようです。

確かに、乾燥した肌に、たっぷりの水分を与えることはいいことです。

でも、『水分を与えるだけ』では意味がありません
なぜなら、肌に水分をたっぷり与えるだけだと、水分が蒸発して、逆に乾燥するからです。

化粧水で与えた水分は、気温や体温によってすぐに蒸発してしまいます。

肌の中にある水分は、何もしなくても、1日に600ml蒸発してしまいます。
肌の中にある水分でも蒸発するのですから、肌の上にのせた水分が蒸発することはいうまでもありません。

さらに、深刻なのが、肌の表面にのせた水分は、蒸発する際に、肌の中(角質層内)の水分まで持っていってしまうことです。
これを『過乾燥』と言います。

このように、化粧水でたっぷりと水分を補給すればするほど、過乾燥が起こり、肌は乾燥していきます。

肌が乾燥するたびに化粧水を使うと、さらに乾燥します

化粧水を使うことで、肌に乾燥を感じる場合があります。
その場合、多くの人は、肌に乾燥するたびに化粧水を使います。

乾燥するたびに肌に水分補給をするので、肌に良さそうな気がするのですが、逆に、肌への刺激です。

一日に何度も乾燥するたびに化粧水を塗る行為は、少なからず摩擦が生じるので、それが蓄積して、肌への大きな刺激になります。

また、化粧水を使うたびに過乾燥が引き起こされるために、肌の乾燥状態がひどくなります。

だから、肌が乾燥するたびに、化粧水を使うのはやめましょう。

たっぷりの化粧水を使う時間が肌の水分を奪う

また、たっぷりの化粧水を塗るためには、たっぷりの時間がかかります。

特に化粧水は(水なので当たり前ですが)シャバシャバした液体なので、顔につけると垂れます。
この液体をうまく肌にのせるためには、手やコットンなどを使って慎重に何度も肌につける必要があります。
スキンケアの時間に、20分~30分かける人も珍しくありません。

その間、気温や体温によって、肌の水分は蒸発します
つまり、たっぷり時間をかければかけるほど、肌の乾燥します。

化粧水の使用時に、パッティングやコットンを使用すると肌が乾燥する理由

化粧水を肌に塗る際に、パッティングをする場合があります。
パッティングとは、化粧水を手のひらに広げて、肌にたたき塗りすることです。

たたき塗りすることで、化粧水が肌に浸透すればいいのですが、通常に塗るのと比べて、浸透に特に差はありません。

むしろ、たたき塗りする際に肌に刺激を与えることで、バリア機能が衰えて水分が蒸発して肌が乾燥します。

コットンも同様で、細かい繊維が肌への刺激です。
さらに、コットンに化粧水がしみ込むことで、無駄に使用量が増えてもったいないです。

だから、化粧水をはじめとする化粧品全般を使うときに、パッティングやコットンの使用はやめましょう。

『化粧水』で保湿はできない

「化粧水はただの水じゃなくて、保湿成分が入っているから、蒸発したりしないでしょう」と、よく聞かれます。

多くの人は、化粧水で保湿ができると信じています。
化粧水で肌の乾燥を感じるのは、「今、使ってる化粧水が悪いんだ」と考えるようです。
だから次々と、保湿効果が高いと宣伝されている化粧品を使う傾向があります。

そのため、「今使ってる化粧水は乾燥するのですが、保湿効果の高い化粧水を知りませんか?」と質問をされます。

ちなみに、質問される際に、質問してきた方に、今使っている化粧水を聞くと下記の化粧水が多いです。

  • SK-2
  • ビーグレン
  • 無印良品
  • アベンヌ
  • キュレル
  • 雪肌精

誤解のないように言っておきたいのは、これらの化粧水が特に乾燥するわけではありません

単純にどれも大きな化粧品メーカーが発売している化粧水で、使っている人が多いだけだと思います。
単に、売れてる化粧水だということです。

化粧水を使って乾燥するのは、化粧水の配合成分ではなく、化粧水そのものの構造にあります。

化粧水の配合成分は、ほとんどが水です。

確かに、化粧水のパッケージに明記されている配合成分を見ると、保湿成分は入っているのですが、全体の割合からするとほんの一部にすぎません。
ほとんどの化粧水は、90~95%が水です。

残りの5~10%の中には、腐らせないための防腐剤、いい匂いがするのであれば香料、きれいな色がついているのであれば着色料などの成分が含まれます。
肌を保湿するための保湿成分は、さらに少ないことが分かります。

だから、保湿効果(水分を維持する効果)は、ほとんど機能しないのです。

化粧水の配合成分はほぼ水

そう考えると、化粧水って何のためにあるか疑問すら感じてしまいます。

もしかすると、ただの水でもいいのかもしれません。
でも、「基礎化粧品といえば、まず化粧水」というのが、スキンケアの常識として私たちには刷りこまれています。

だから、深く考えずに、とにかく化粧水は良いものだ、必要なものだ、と思ってしまいます。
実はこの誤解こそが、乾燥肌改善が失敗する原因といえます。

まとめ

  • 化粧水をたっぷり使うと肌が乾燥する
  • 肌が乾燥するたびに化粧水を使うと乾燥肌が悪化する
  • 化粧水にたっぷり時間をかけると肌が乾燥する
  • 化粧水を使う際に、パッティングやコットンを使うと肌に刺激を与える
  • 化粧水で保湿できない

化粧水に保湿効果はありません。
だから、たっぷり使っても、それだけでは乾燥肌を改善するどころか、かえって乾燥を促進させてしまいます。

ですから、乾燥肌の方は、単なる水分補給を目的とした化粧水を使ったスキンケアではなく、保湿効果を重視した化粧品を使いましょう。
それが、乾燥肌改善のポイントです。

ここからは、ちょっと宣伝です。

私は化粧水を使わないスキンケアが保湿に効果的だと考えています。
もちろん、肌に水分補給は必要です。
ただ、それだけでは化粧水と同じで、過乾燥を引き起こして逆に乾燥してしまいます。
だから、同時に水分の蒸発を防ぐ油分も補給します。

油分によって肌に補給された水分は蒸発しないため、過乾燥は起きません。
そのため、肌の潤いをキープすることができます。

この水分と油分を同時に補給するスキンケアこそが高い保湿効果が期待できると確信しています。

現に、今まで10万人以上の乾燥肌に悩む方に試していただきました。
私の弱い肌質を受け継いだ3人の子供にも生まれた瞬間から化粧水を使わないスキンケアを行いました。
15歳になる長女の肌は、肌荒れもなくおでこに思春期ニキビができているぐらいです。
私が15歳の時とは、ずいぶん違います。

最近では、子供のころからスキンケアを行うほうが、美肌になるというエビデンスも発表されました。

あなたが今まで続けてきた化粧水を使ったスキンケアを否定することは、とても大変な事です。
しかし、その否定の先には、しっかり保湿することで美肌になるチャンスが待っています。

もしあなたが、化粧水を使わない、保湿効果を重視したスキンケアで美肌を手に入れたいなら、私の作った化粧品をチェックしてください。
きっとあなたのお役に立ちます。

更新日:2019.01.25投稿日:2013.07.10

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アースケア代表・化粧品開発者

井上龍弥

2000年アースケアを創業。保湿に特化したアクシリオの開発・販売を手掛ける。起業家ならではの人生観や自身の超がつく敏感肌・乾燥肌の経験談が愛用者に人気。

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