子供の小さな指や足に「しもやけ」が現れたときの心得:寒さの中での4つの手段

冷たい季節がやってくると、手や足に「しもやけ」ができることがありますね。このしもやけは、赤く腫れ上がることや、強い痛みや痒みが特徴としてあげられます。最も厄介な場合には、水疱や潰瘍に進行する恐れも

そのような深刻な状況にならないよう、日常生活の中でしもやけの予防を意識することが大事です。この機会に、子供のデリケートな肌にしもやけが生じた場合の主な要因と、それに対するアプローチをご紹介いたします。

目次

なぜ「しもやけ」は生じるのか

しもやけの背後には、寒さによる血流の低下が関係しています。特に、指や足の先、鼻、頬、耳など、外部の冷気に直接さらされやすい場所が影響を受けやすいですね。

加えて、気温が5℃程度や、日の中での気温の変動が10℃近くあるとしもやけが発症しやすくなります。大きな気温の変化があると、体が体温を維持しようとして血管が収縮したり拡張したりします。それにより、血の流れが滞り特に体の末端部が赤く腫れ上がってしまうのです。

真夏や真冬の気温差はそれほど大きくありませんが、秋や春の変わり目には特に注意が必要です。近年の住環境は快適になってきましたが、それでも寒暖差の影響を受けてしもやけが出現することがあります。

また、子供や女性の方が、しもやけになりやすい傾向があります。現代の子供たちの中でしもやけに悩む子供は少ないかもしれませんが、なる子供は決して少なくありません。年齢層としては、学童期のお子さんに多いようです。大人もまた、しもやけのリスクがあるので、予防策を知っておくことが大切。特に、日常での水仕事が原因となることも。水仕事の後の手のケアを心がけることで、しもやけを避ける手助けとなります。

しもやけが示す兆候

しもやけの兆候としては、手や足の指先や、耳の外側、鼻や頬、かかとなどの冷たい空気に触れやすい部分に現れることが多いです。赤や紫の腫れた部分が特徴的で、主に以下の2つのタイプが挙げられます

  • 樽柿(たるがき)型
  • 多形滲出性紅斑(たけいしんしゅつせいこうはん)

これらのタイプに共通するのは、強い痛みや痒みの存在です。特に、寒さの中から暖かな場所へ移動する際や、暖かいお湯に浸かると、痒みが増すことがあります。状態が進行すると、水疱や潰瘍が生じるリスクもあるので、早めの対応をおすすめします。

子供に多い「樽柿型」

「樽柿型」とは、特に子供たちの間でよく見られるしもやけの典型的な症状として知られており、一般的に「T様式」とも称されるものです。小さな手や足の指が赤くて紫のような色合いに変わり、そしてその部分が目立つほどの腫れが現れることが一般的です。

大人に多い「多形滲出性紅斑型」

多形滲出性紅斑型とは、子供たちよりもむしろ大人に特有のしもやけの症状で、時々「M様式」と言われることもあるんです。前述の「樽柿型」が全体的な腫れを示すのに対し、この型は指の先の大きさの赤さや突き出た部分が数カ所に現れるのが特徴です。

もし子供のお肌にしもやけが見受けられたらどうすればいい?

しもやけの症状は、だいたいの場合、気温が上昇すれば自ら回復の方向に進んでくれますので、過剰に不安を感じることはないでしょう。ただ、何も手を打たずにほっておくと、症状が更にひどくなる恐れがあるので、お子様のしもやけを発見した際には、すぐさま適切な対応を心がけることが大切です。

さて、次は、我が家でも簡単に試すことができるしもやけのケア方法について、ご紹介したいと思います。

湯船でゆっくりと体温を高める

しもやけになってしまった際、第一の対策として、お風呂で心地よく体を暖めることをおすすめします。じっくりと湯船に浸かり、体の中心からじんわりと温めることで、冷え込んでしまった血流が滑らかになりますよ。

ただ、体が暖かくなると、血行が急速に良くなり、その結果、かゆさが増してしまうことも。だからと言って、無理にかくのは避けて、優しく肌を扱いましょうね

しもやけ対策の効果的なクリームを使う

しもやけの典型的な症状、例えば腫れや痒みが気になったら、しもやけのケアに特化したクリームの使用を考えてみてはどうでしょうか。特に、血行をスムーズにする効果が期待されるビタミンEが含まれているクリームは効果的です。クリームを塗るとき、それを機に優しくマッサージをするのも一石二鳥のアプローチとなります。

なかなか改善しないときは、専門の医師に診てもらう

いくつかの方法を試してみても、しもやけの状態が改善しないときは、迷わず皮膚科の専門医に診てもらうことをおすすめします。しもやけと似たような症状を示す他の疾患も存在するので、自分だけでの判断は控えましょう

例えば、自己免疫疾患の一つである全身性エリテマトーデスや、シェーグレン症候群などは、しもやけと酷似した症状が出現します。また、レイノー現象も、冷えやストレスから手足にしもやけと似ている症状が現れることが知られています。

一般的に、しもやけは冷えから起こることが多いので、冬以外の時期に症状が出た場合特に警戒が必要となります。もし、症状が進行しているように感じたり、他の体調不良を伴っている場合は、速やかに専門家の意見を求めることを心掛けましょう。

しもやけを避ける子供のためのアドバイス

しもやけの予防には、しっかりとした保温が必要不可欠です。冷たい刺激が原因で血のめぐりが悪くなり、しもやけが発生するリスクが高まるため、日々の生活でしっかりと保温することを心がけましょう。

以下に、子供たちが日常で取り入れることができるしもやけの予防策をご紹介します。子供たちが快適に外で遊べるよう、手厚い対策を行ってあげてくださいね

冷えた日は、保温アイテムを忘れずに

冷たい日に外でのんびり遊ぶ際には、マフラーや帽子手袋を身につけることを心掛けてください。寒さから守るために、これらのアイテムで暖かさをキープすることが大事です。

もちろん、子供たちは外で元気いっぱい遊んで、暑さを感じてしまうことも。その際は、親御さんが子供の服装を適宜調節してあげることが大切です。

手軽に温めるための使い捨てカイロもオススメです。小さなカイロは持ち歩きやすく、いざというときにすぐに取り出して使用することができます。

しもやけは、温度の変動が大きい時期に特に注意が必要です。寒さが増す前に、しっかりとした予防をスタートさせてあげましょう。季節の変わり目、特に冬の初めや終わりにはしもやけにならないように気を配ることが大切です。予防策を早めにとることで、子供たちの不快な症状を未然に防ぎましょう。

足元のケア:締め付けない靴の選び方

足をきつく締め付ける靴を履くと血行不良の原因となり、しもやけのリスクが高まることがあります。靴の選び方のポイントは、子供の足の成長を考慮し、適切なサイズのゆったりとした靴を選ぶことが大切です。

窮屈な靴を継続して履くと足の血流が滞りがちになってしまいます。子供の足が成長するにつれて、定期的に靴のサイズをチェックし、しもやけを引き起こさないように注意を払いましょう。

濡れたアイテムは迅速に交換する

手袋や靴下が湿ってしまった際には、手や足が冷えてしもやけを引き起こすリスクが高まります。濡れたものは迅速に取り替えることで、湿気から手足を保護しましょう。

子供たちの服装の状態を定期的に見て、湿気を感じたら直ちに水分を取り除くことも大切です。その上で、乾いたアイテムにすぐに替えるよう心がけてくださいね。

ビタミンE豊富な食べ物を摂る

日常的な食生活でバランスの良い栄養を摂ることは、しもやけを防ぐためにも欠かせません。特に、ビタミンEは積極に取り入れたい栄養素です。ビタミンEは血行を促進し、身体の血流をスムーズにします。

以下の食品には、ビタミンEが豊富に含まれております。

  • うなぎ
  • 卵黄
  • アーモンド
  • ピーナッツ
  • 植物油
  • しそ
  • アボカド
  • 西洋カボチャ

さらに、ビタミンCもしもやけの予防に有効です。これは、特に緑黄色野菜や柑橘系フルーツにたっぷりと含まれています。ビタミンEとビタミンCを一緒に摂ることで、その効果を最大限に引き出すことができます。日々の食事で両方を組み合わせて摂れるように、メニューの選択を工夫してください。

最後に

しもやけというと、真冬に特有のものと捉えられることが多いかもしれません。けれど、季節の変わり目、特に秋から冬初めや、冬の終わりにかけての時期に、発症のリスクが増します。

万が一、子供がしもやけになってしまった場合は、血行促進の効果があるビタミンE入りの保湿クリームを塗布し、優しくマッサージしてあげてください。そして、しもやけ予防のための日常のケア、例えば、適切な衣類の選択や、湿気を排除し、濡れたアイテムは速やかに替えること、さらに冷えを感じたときのマッサージなど、子供の健やかな日々のために実践しましょう。

更新日:投稿日:2024.03.02

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