赤ちゃんの頭皮の乾燥や炎症など、肌のトラブルに頭を悩ませていませんか？ 赤ちゃんが頭をかきむしる姿を見て、対策に困っているお父さんやお母さんも多いはずです。
今回は、赤ちゃんの頭皮が乾燥する理由とその対処法についてご説明します。頭皮ケアのポイントと、赤ちゃんに適した保湿方法もお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
なぜ赤ちゃんの頭皮は乾燥するのか
一般的に、赤ちゃんの肌はしっとりしていて柔らかいものですが、頭皮が乾燥していると気がかりですよね。
では、赤ちゃんの頭皮はどうして乾燥するのでしょうか。
未発達な皮膚のバリア機能
赤ちゃんは皮膚のバリア機能が発達途上であるため、大人に比べて肌の乾燥が起こりやすいです。
私たちの肌は、バリア機能を通じて紫外線や花粉、化学物質といった外部の刺激から守られています。
このバリア機能は、肌の乾燥を防ぐ重要な役割も果たしています。機能が正常に作動すると、肌の水分が保たれ、乾燥を防げるのです。
しかしながら、赤ちゃんの皮膚はこのバリア機能が完全には機能しておらず、水分が蒸発しやすい状況にあります。
さらに、赤ちゃんは生後3～4ヶ月を境に皮脂の分泌が減少し始めます。生まれた当初は自然と皮脂が分泌され、肌が守られていたのですが、分泌量が少なくなるにつれ、肌が乾燥しやすくなり、頭皮がカサカサする原因やかゆみが生じることもあるのです。
紫外線からくる頭皮の損傷
紫外線によって、頭皮の乾燥が引き起こされる場合があります。これは、紫外線が皮膚のバリア機能を弱めることで、肌の乾燥を促してしまうからです。
さらに、紫外線にさらされると、皮膚に炎症が生じ、熱を帯びることが往々にしてあります。このような状態では、肌の水分が蒸発しやすくなり、結果として乾燥へとつながるのです。
外に出ることが多かったり、日差しが特に強かった日には、紫外線が頭皮に与えるダメージにより乾燥が生じている可能性があります。
通常、紫外線の影響と言えば、日焼けやシミ、しわの発生などがよく知られていますが、肌の乾燥に直結するとはあまり思われていないことでしょう。
ですが、紫外線は肌や頭皮の乾燥の原因にもなり得るため、帽子を着用したり、紫外線が特に強い時間帯の外出を控えるなど、頭皮を守るための対策が必要です。
赤ちゃんと子供向けの優しい頭皮保湿ケア
バリア機能が完全には発達していない赤ちゃんの頭皮は、繊細な扱いが求められます。頭皮の乾燥やそれに伴う症状が見られる場合、保湿ケアを心がけ、その乾燥を防ぐことが重要です。
ここで、赤ちゃんや幼い子供たちの頭皮に優しい保湿ケア方法をいくつかご紹介しましょう。
優しい頭皮ケアのための低刺激シャンプー
強力な洗浄成分を含むシャンプーは、頭皮の乾燥を進行させてしまうことがあるのです。頭皮から必要な潤いを奪わないためにも、やさしく洗うことができる低刺激のシャンプーを選択しましょう。
ここで、頭皮のトラブルを未然に防ぐための、適切なシャンプー方法をお伝えします。
シャンプーに用いるお湯の温度が高すぎると、頭皮が乾燥してしまうので、ぬるま湯を使用することが肝心です。特に、髪の生え際や耳の周り、首の後ろなど、洗い残しやすい箇所には注意を払い、念入りに洗う必要があります。
また、シャワーを使用する際には、刺激が少ないよう水圧を低く調整し、頭皮に優しく働きかけることが推奨されます。
タオルを使ってやさしく髪を乾燥させる
赤ちゃんの頭皮は非常にデリケートです。そのため、入浴後は髪をしっかり乾かすことが重要になります。髪が濡れたままだと、雑菌が繁殖しやすく、それが頭皮の問題を引き起こす可能性があります。
入浴後の頭皮ケアとしては、髪を自然に乾かすのではなく、タオルで優しく水分を吸い取ることが大切です。柔らかなタオルを使用し、頭皮を傷つけないように慎重に拭き取りましょう。
特に毛が多い赤ちゃんには、ドライヤーを使用して短時間で髪を乾燥させることができます。
ドライヤーを使用する際には、まずタオルドライを十分に行い、その後で短時間のドライヤー使用にとどめ、風量は弱く、赤ちゃんが驚かないように注意しながら、頭から少し離して暖かい風を当てます。
バスタイム後は頭皮の保湿を怠らない
バスタイムが終わった後、赤ちゃんの髪を丁寧に乾かしたら、次は頭皮の保湿ケアが必要です。肌が敏感な赤ちゃんや小さな子供向けに、刺激の少ない保湿剤の使用をお勧めします。
ジェルやローションタイプの保湿剤は、滑りが良く頭皮への塗布が簡単なため、特に好ましい選択です。逆に、クリームタイプのものを使うと、頭皮や髪が重たくなりがちです。
保湿剤を頭皮に塗る際は、指で優しくマッサージするようにしてなじませます。一度に大量に塗ろうとせず、少量ずつ広げることがポイントです。
簡単に始められる赤ちゃんの頭皮乾燥防止策
保湿以外にも、赤ちゃんの頭皮が乾燥しないように対策する方法がいくつかあります。
- 部屋の湿度を保つ
部屋の空気が乾燥していると、頭皮からも水分が奪われやすくなります。ですから、赤ちゃんがいる部屋の湿度管理に努めましょう。加湿器の使用は、特に効果的です。
エアコンなどの冷暖房が原因で空気が乾燥しやすい部屋では、加湿器だけでなく、洗濯物を室内に干すなどして湿度を上げる方法も有効です。肌に最も快適な湿度はおおよそ40～60％ですので、そのレベルを保つようにしましょう。
- 十分な睡眠をとる
睡眠不足は肌や頭皮の健康を損ない、乾燥を引き起こす可能性があります。なぜなら、細胞を修復する成長ホルモンは主に睡眠中に分泌されるからです。
赤ちゃんが賑やかな環境や明るい部屋で寝ると、十分な睡眠を取ることができません。赤ちゃんに安定した睡眠を提供するために、静かで暗い睡眠環境を整えることが重要です。
- 年間を通じてのスキンケア
冬季に限らず、年間を通じてスキンケアを継続することが重要です。定期的な保湿は頭皮の乾燥を防ぎますし、夏場でもエアコンの使用などにより、肌や頭皮が乾燥しやすい状況を改善します。ですから、季節に関係なくスキンケアを心がけることが肝要です。
総括
赤ちゃんの頭皮が乾燥し、その結果カサカサになってしまうと、見た目の問題だけでなく、かゆみを引き起こし、赤ちゃんに不快感を与えてしまいます。早期の対処で、頭皮の健康を回復させることが望ましいですね。
まだ皮脂の生成が安定していない赤ちゃんの敏感な肌は、乾燥に特に弱いです。だからこそ、刺激の少ないベビー用シャンプーで優しく洗い、清潔に保つことが重要です。その後、迅速に髪を乾かし、優しい保湿剤で頭皮の保湿を行うことが肝心です。
年中、適切な頭皮のケアを心がけることで、赤ちゃんはより快適な毎日を過ごせるでしょう。
更新日：投稿日：2024.03.02
