美肌と喫煙の関係性~タバコを吸わないあなたにこそ知っておいて欲しいこと

いつまでも若々しく、そして、美しい肌を手に入れることは多くの人の夢であり、喜びです。
でも、誰でも年を取り、老化によって肌は若いときに比べると衰えていきます。
だからこそ、可能な限り、『美肌でいられる時間』を継続したいものです。

美肌を損なう現象は、いろいろとあります。
例えば、紫外線やストレス、食生活など。

あなたがもし美肌時間を少しでも長くと願っているならば、中でも美肌を破壊する威力が絶大な『喫煙』について、知っておいて欲しいことがあります。
今回は、美肌のために喫煙との付き合い方を学びましょう。

タバコの害とは?

タバコが健康に害を与えることは広く知られています。
特に、タバコの『煙』には200種類以上の有害物質が、そして、50種類以上の発がん性物質が含まれています。
これが、『美肌』とどう関係があるのか、どうすれば被害を最小限に抑えることができるのか?

具体的に見ていきましょう。

喫煙による肌表面への破壊作用

タバコは、加熱することで、『煙』を発生させます。
そのため、吸うと必ず『煙』が発生します。
口から出た『煙』は、顔全体に広がり、肌表面付着します。
このとき、肌は、この『煙』の害を刺激に感じ、肌の守りを固めるために、『皮脂』を分泌させます。
肌に刺激を与える物質から肌を守ろうとするわけです。

この状態が慢性化すると、皮脂の過剰分泌が止まらなくなるなど、肌の酸化が促進されるきっかけとなります。
私は若かりし頃、よくパチンコ屋に行っており、当時は、私自身、喫煙者であり、周りにも喫煙者が多かったために、2時間ほどで肌がベタベタになっていました。
それだけタバコの煙は、肌に直接的な刺激を与えるということでしょう。

喫煙による体の内部への破壊作用

タバコの『煙』を吸い込むことは、体にとって害でしかありません。
タバコが要因になる病気といえば、肺ガンが有名ですが、実は、脳卒中などの血管によるダメージも多いのです。

タバコを吸うことで、血圧が上昇します。
高血圧になると、血管の壁が厚くなり、血の巡りが悪くなります。
いわゆる『動脈硬化』です。
この『動脈硬化』が促進されると、脳卒中や心筋梗塞になる可能性が高くなります。

ちなみに、ファイザー製薬の研究データによると、喫煙者の脳卒中が発生する率は、非喫煙者よりも格段にアップします。

喫煙者を1.00として、10~14年禁煙すると・・・現在喫煙者は非喫煙者に比べて3.6倍のリスク。くも膜下出血発症リスクは禁煙すれば非喫煙者レベルまで低下します
引用元:タバコの害について学ぶ/ファイザー製薬

このように、タバコの煙は血管に悪影響を及ぼすのですが、当然、美肌も破壊します。

そもそも美肌でいるためには、肌内部で、コラーゲンやヒアルロン酸、セラミドなどに活躍してもらう必要があります
これらの成分が活躍するためには、栄養・酸素・水分などが必要です。また、老廃物や二酸化酸素の回収も必要です。
私たちの知らないところで、美肌を保つために大切な働きをしているのが『血管』です。

こうした働きをする血管は、大きく分けると、太い動脈と静脈、細い毛細血管に分かれます。
血管と聞くと、『動脈』と『静脈』をイメージしますが、全身の血管の95%は『毛細血管』なので、血管と言えば毛細血管と言っても過言ではないのです。

その太さは約0.1㎜程度で、もっとも細い部分は0.001㎜です。
毛細血管は細く、ハンパじゃない長さです。
全部一直線につなぐと、10万キロにもなるそうです。
地球2周半程度ですね。
もはやどれくらいなのかよく分からない距離です。

そして、体全体を血液が1周する時間は、約1分。
たかだか1分ですごく細くて地球2周半分の血管に血液がドバっと流れるのですから、どれだけ毛細血管がすごい働きをしているのかが分かりますね。

血管からの栄養素は全ての細胞に必要不可欠なので、細胞の0.2㎜以内に、毛細血管が存在します。
肌の表面をちょっとすりむいても血が出るのは、表皮から0.2㎜以内まで毛細血管が伸びているからですね。

24時間不眠不休で、すごく細くやたら長くて、1分で全部回らないといけない超ブラックな状況で働いている毛細血管。
少しでも楽にしてあげたいところですが、タバコは、さらにブラックな環境へと血管を追い込みます

そもそも毛細血管は、老化と共にブチブチと切れてなくなっていきます。
栄養や酸素を絶たれて、老廃物や二酸化酸素も回収されなくなった細胞は死んでしまいます。
細胞の死は、肌が死ぬことと同義で、代謝が滞ることによるシミ、コラーゲンやセラミドが活躍しないために弾力が無くなることによるシワが大量発生します。
新陳代謝も行われなくなってシミが増えます。
美肌の終焉です。

タバコの煙を吸い込むと、これが促進されます。
何といっても、脳卒中になる割合が3.6倍なので、美肌の破壊効果もかなり高いと思います。

こういうことを言うと、「私は20年以上タバコ吸っているけど、美肌です!」って言う方もいるかと思いますが、それは生まれつき肌の機能が高くて、もしタバコ吸ってなかったら、間違いなく今よりもっと美肌だということです。
もったいないです。
なまじ生まれつき美肌なために、タバコを吸ってしまっているということですね。
こう考えると、生まれつき美肌過ぎるのも、考え物です。

じゃあ、タバコを止めれば美肌に戻れるのか?

禁煙をすれば、喫煙していた時に比べて格段に肌にとって良いことは事実です。
こちらもファイザー製薬の研究データによると、「脳卒中の確率も5年禁煙すれば、非喫煙者と同等になる」とのこと。
このデータを見ると、タバコを止めることが肌状態を好転させることは確かだと言えます。

ただ、一度できたシミやシワが、無かったようにキレイに消えるのは難しいでしょう。
毛細血管は復活する場合もありますが、喫煙前の状態に戻る保証はありませんから。

まあ、毛細血管が復活して、新陳代謝が活発になれば、シミが消える可能性はあるかもしれません。
しかし、シワは弾力線維が切れた状態です。
一度できたシワが消えるのは、かなり難しいと思います。

タバコを吸っていなくても、美肌は破壊されます

タバコを吸っていると美肌が破壊されるのは当然ですが、非喫煙者でも場合によっては喫煙者と同じ運命をたどります。
その原因は、『受動喫煙』です。

あなた自身は喫煙をしていなくても、受動喫煙によって、あなたの美肌時間はどんどん奪われていきます。
本当に『美肌時間』を確保したいなら、『受動喫煙』も避けるべきなんです。

特に『副流煙』は、フィルターも通さず、タバコに含まれる本来の有害成分が加熱されて、さらに有害になるので要注意です。

肺がんおよび虚血性心疾患に脳卒中を加えた最近の推計結果によると,わが国で年間約 1 万 5 千人が受動喫煙で死亡している(肺がん 2,480 人,虚血性心疾患4,460 人,および脳卒中 8,010 人; 2014 年の死亡データに基づく)
引用元:喫煙の健康影響に関する検討会/厚生労働省ホームページ

厚生労働省の報告によると、日本では年間15,000人もの人が、受動喫煙で死亡しているそうです。
しかも、女性は男性の2倍にも上り、その原因も脳卒中8,010人、虚血性心疾患4,460人で8割を占めています。
乳幼児の突然死も73人。
そりゃ、大人でもこれだけ死ぬほどのダメージなのですから、体が小さい赤ちゃんならショック死することもあるでしょう。

これを見ると、もはやタバコは肺ではなく、血管に最もダメージを与えると言えます。
だから、非喫煙者であっても、受動喫煙をしていれば、『あなたの美肌時間』はどんどん削られていきます

このデータを見る限り、特に女性、その中でも敏感肌や乾燥肌、アトピー肌、また、肌質だけでなく乳幼児、未成年者、妊婦の方は、受動喫煙に神経質になるぐらいがちょうどいいかもしれません。
喫煙をしないのはもちろん、非喫煙者であっても、受動喫煙を徹底的に避けましょう。

『美肌でいられる時間』を延ばす!具体的な受動喫煙回避法

基本的に自分の周りで喫煙させないのがベストですが、相手がいることなので難しい部分があります。
そこで、このように状況判断を的確にしておくことで、受動喫煙を回避しましょう。

【1】密閉空間での受動喫煙を避ける

一番最悪なのは、『車内喫煙』です。

狭い空間で一定時間、受動喫煙状態になります。狭ければ狭いほど、被害は深刻になります。
もし、こんな環境に遭遇したら、すぐさま車を降りて、公共交通機関を使うか、最悪、お金はかかるけどタクシーを使うのも一つの手段です。

【2】日常的にいる場所での受動喫煙を避ける

業界によっては、いまだに仕事中の喫煙OKな職場があります。

できれば、会社に言って、完全禁煙にしてもらいましょう。
かなり乱暴な言い方になりますが、それを断る会社なら転職を考えてもいいかもしれません。
これだけ喫煙の悪影響が取りざたされているにも関わらず、社員の健康を守らない会社でわざわざ働くことは、あなたにとって本当にメリットがあるのでしょうか?
今の世の中、嫌煙を推奨している会社はたくさんありますよ。

飲食店も、要注意です。

私の知り合いの飲食店経営者はそろって、「禁煙なんかしたら、お客が来なくなる!」と言って、禁煙にしているところは少ないです。
そういう業界なのかもしれませんね。

某有名飲食店情報サイトに、『完全禁煙』と書かれていても、いざ店に入ると灰皿が置いてあることがよくあります。目安にできても鵜呑みにしてはいけません。
もし、入店して喫煙OKな店なら、すぐに出ましょう。
店に気を遣う必要はありません。

特に、未成年の方は気を付けましょう

バイトをする機会が多いと思いますが、喫煙OKのバイト先は避けましょう。
少しのお金と引き換えに、健康と美肌を破壊しているようなものです。
若い頃は気になりませんが、30歳を超えたあたりからダメージが露呈します。

私も、非常に大好きな日本食の店があるのですが、喫煙OKなので、かれこれ1年ほど行ってません。
もし、禁煙にしてくれたら、週一のペースで行くんだけどな~。

【3】分煙は、喫煙OKと同等だと思いましょう

分煙に関して「日本の現状は、時代遅れだ」とWHOから指摘がありました。
分煙を行っている施設があるのですが、ほとんどの場合は効果はないそうです。

確かに、分煙施設に行ってもタバコの臭いがしますしね。
喫煙所の扉を開けたら、煙も出てきます。
中には、飲食店でカウンターだけ禁煙とか、意味不明ななんちゃって分煙をやってるところもあります。
分煙だけでは不十分だと、知っておきましょう。

※まれに2重扉で、完璧に分煙されている施設もあります。この場合、ドアを開けてもにおいがしません。
これが本当の分煙だと思います。
ただ、すさまじいコストがかかっているせいか、今まで一度しか見たことありません。

【4】もし、喫煙された場合は、最低1.8m離れましょう

野外での受動喫煙被害について、スタンフォード大学の研究結果によると、1時間に2本のペースで喫煙者の50cm以内は、かなりの健康被害を受けるそうです。

ちなみに、1.8m離れると、被害は軽減されるとのこと。
バーベキューなんかで、酒を飲みながら煙草を吸う人の横にいると、美肌が破壊されます。
だから、屋外の場合は、喫煙者から1.8mの距離をとりましょう。
1.8mと言えば、人が並んだ時に3人分程度です。
喫煙者の間に3人以上挟みましょう。
ただ、その3人の美肌は破壊されますが。

高さ無制限、風も吹いて空気が動いている屋外で1.8mですから、屋内の場合はどうしようもないですね。
屋内分煙が無意味だというのも分かります。
屋内で喫煙者がいる場合は、部屋を出るしかありません。

【5】タバコから美肌を守る心構え

喫煙者は全体の2割程度なので、昔と比べると禁煙が主流になってきました。
だから、少し気を付けるだけで、かなり受動喫煙を回避できると思います。

一番大切なのは、我慢しないこと。
店や人に「申し訳ない」とか思わないことです。
そもそも非喫煙者の前で喫煙するという行為は、タバコの煙による暴力を受けてるようなものなので、遠慮する必要なし、気を使う必要はありません。

喫煙可能だと分かったら店を出る。
隣の人が「タバコいいですか?」と聞いてきたら、「ダメです!!!」と言う。
気を使う人にとっては苦痛かもしれませんが、これが美肌と健康を守る道です。
常に、天秤にかけてください。
そうすれば、少し勇気が湧いてきませんか?

最後に誤解がないようにお願いしたいのは、私は「喫煙者に禁煙して欲しい」と思ってこの話をしたわけではないのです。

喫煙者が喫煙する権利を認めています。

ただ、私をはじめ、赤ちゃんや未成年者、妊婦をはじめとする非喫煙者に健康被害を与えて欲しくないだけです。
だから、非喫煙者がいない空間であれば、24時間、365日、好きなだけ喫煙してもらってもぜんぜんOKです。

そして、その空間から出るときには、髪や肌、衣服にタバコのにおいや有害成分がたっぷり付着してるので、お風呂に入って全身をくまなく洗い、服を着替えてもらえれば言うことなしです。
喫煙者の方はご一考ください。


美肌を目指す喫煙者の方は、ぜひ、今回の話を参考にしてください。

ちなみに、私ももともと喫煙者です。
1日に1箱は吸っていましたから、禁煙の大変さは十分承知しています。
ただ、タバコを吸うメリットとデメリットを天秤にかけたときにどうするか、考える機会にしてもらえたら、と思います。

更新日:2018.03.01投稿日:2017.12.15

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アースケア代表・化粧品開発者

井上龍弥

2000年アースケアを創業。保湿に特化したアクシリオの開発・販売を手掛ける。起業家ならではの人生観や自身の超がつく敏感肌・乾燥肌の経験談が愛用者に人気。

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