子供の肌トラブル回避!「日焼け止め選び&家族で実践できる日焼けケア法」

丁寧に日焼け止めを塗布しても、時には子どもの肌に問題が生じることがあるのです。そうした際には、選んだ日焼け止めが肌質に適していないことも想定されます。

テクスチャーが異なるクリーム、ジェル、ローション等の多様なタイプの日焼け止めが市場に出回っており、カラーコントロール機能を搭載した製品もあります。それぞれ異なる成分を配合しているため、ご自身やお子様の肌質に合致するものを見極めることが重要です。

本稿では、肌質にフィットする日焼け止めの選定方法と、家族みんなで取り組める日焼け対策をご紹介していきます。

目次

お肌にピッタリの日焼け止め選びとUVケアの理解

「日焼け止め」とひとくくりにしても、使用感や香り、色調といった点で各製品ごとに特色があります。成分面では、紫外線をブロックするために「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」という二つのタイプが存在し、それぞれ異なる作用を持っています。市場に出回る日焼け止めの多くはこの二つの成分を含むものですが、どちらか一方だけを含んだ製品も見受けられます。

もし日焼け止めが肌に馴染まない時は、異なる成分を試してみることをお勧めします。以下に挙げるような不快感が出た場合は、使用中の日焼け止めを速やかに洗い流し、使用をやめることが肝心です。

日焼け止めを新しく選ぶ際には、紫外線吸収剤や散乱剤、さらにエタノール(アルコール)といった成分に特に注意を払いましょう。

次の節では、日焼け止め選びの際に参考になる成分の特徴について、詳細に説明を加えていきます。

紫外線吸収剤の役割

日焼け止めには紫外線防止機能を持つ成分として紫外線吸収剤が含まれています。この紫外線吸収剤は紫外線を捉えて熱エネルギーに転化することで、肌への紫外線ダメージを抑制します。

よく日焼け止めに用いられる紫外線吸収剤には、以下のような成分が存在します。

  • オクチルメトキシシンナメート
  • オクトクリレン
  • ビソトリゾール
  • エンザカミン
  • アボベンゾン

敏感肌の人にとっては、紫外線がエネルギーに変換される過程で肌への刺激を感じることがあります。そういった敏感な肌質の人は、紫外線吸収剤を含まない、散乱剤のみを使った日焼け止めを選択すると良いでしょう。

肌へのエタノールの影響

日焼け止めや化粧品に含まれる成分としてしばしば見受けられるエタノール、一般にアルコールとも呼ばれますが、これについて敏感肌の人は警戒が必要です。

アルコール(エタノール)が含まれる理由は以下の通りです。

・皮膚の引き締め効果

・清涼感の提供

・製品の保存期間を延ばす防腐作用

エタノールは揮発する際に肌の水分を奪い、敏感肌の人には乾燥や刺激の原因になり得ます。アルコール(エタノール)は製品によっては不可欠な場合もありますが、肌に合わない一因として覚えておくべきです。

清涼感を増すためのメントール添加がされている製品もありますが、これも敏感肌の方には推奨されません。

敏感肌向け日焼け止め選択ガイド

肌質は人それぞれで、親子間でも同じ日焼け止めが適合するとは限らないものです。年齢や日常の生活習慣が肌に影響を与えるため、自分の肌に適した製品を選ぶ重要性があります。

以前述べた成分以外にも、日焼け止めが肌に合わない理由は多岐にわたります。全ての成分を把握して最適な日焼け止めを見つけるのは難しいかもしれません。

これより、日焼け止めを選ぶ際の重要ポイントをお伝えします。

ノンケミカル配合の選択

敏感肌の人や子供のデリケートな皮膚には、基本としてノンケミカル処方の製品が推奨されます。

ノンケミカル処方とは、紫外線吸収剤不使用の日焼け止めをさしますが、全てが天然成分であるわけではありません。

紫外線吸収剤を含むケミカル処方と異なり、ノンケミカル処方では吸収剤が配合されていません。従って、先に挙げた紫外線吸収剤の具体的な成分名を覚える必要はなく、「ノンケミカル処方」と表示されている商品を選べば、吸収剤未使用の製品が手に入ります。

ノンケミカル処方の製品は紫外線散乱剤のみで紫外線から守ります。これらの成分は紫外線を反射・散乱させて物理的に防ぎますから、皮膚への影響も少なくなります。

紫外線散乱剤としては、主に次の成分が用いられます。

・酸化チタン

・酸化亜鉛

肌への刺激が考えられる香料や着色料が無添加の製品も選ぶべきです。また、日常の洗顔料で落ちるものを選べば、クレンジングが必要ないお子様にも使いやすくおすすめです。

肌に優しい選択肢を探す

「パッチテスト済み」や「アレルギーテスト済み」という表示がある日焼け止めを選ぶことをお勧めします。これらのラベルは、製品が皮膚科専門医の評価を受けて、皮膚への低刺激性が証明されていることを示しています。これにより、敏感肌や子供の肌にも安心して使用できると判断できるでしょう。ただし、全ての人に完全にトラブルが起こらないわけではありませんので、使用する際には注意が必要です。

パッチテストを実施・塗りテストを行う

ノンケミカルや肌への優しさを謳う日焼け止めであっても、時に敏感肌の人に合わない場合があります。医療機関でパッチテストを受けることで、製品が皮膚のトラブルを引き起こす原因か判断できますが、いちいち皮膚科を訪れるのは実際問題として難しいですよね。だからこそ、新しい日焼け止めを試す際には、自分で行える簡易的なパッチテスト(塗りテスト)をお勧めします。

その方法は、特に反応しやすい柔らかい皮膚に行うものです。

まずは、内腕や顎下などの柔らかい部位に100円玉ほどの量を塗り、そのまま30分置いてから洗い流します。時には時間経過後に症状が現れることもあるので、24時間後や48時間後の肌の様子も見ておくべきです。赤み、かゆみ、ヒリヒリする痛みなど、不快な感じがした場合、含有成分が肌に適さない可能性があります。そのような症状が現れた場合は、直ちにテストを中止し、日焼け止めを洗い流し、その製品の使用は控えるべきです。

日焼け止めを超える紫外線防御策

これまで日焼け止めの使用法についてご説明してきましたが、日焼け止めだけに頼らず、その他の紫外線防御策も併用することを推奨します。

日々の生活の中で意識するだけで、紫外線からの保護に繋がる小さな工夫も多々あります。

以下、日焼け止めを除く、手軽にできる紫外線対策を3つご紹介します。

紫外線から皮膚を護る衣類の選び方

紫外線が強まる季節には、肌を日差しから護る衣類を意識して選びましょう。最近では、UVカット加工が施された服や涼しさを提供する素材のアイテムが増えており、多彩な選択が可能です。

衣類選びのコツは次の通りです。

  • 深みのある色(暗色系)の衣服を選択する
  • 袖が長いものやパンツを選ぶ
  • 帽子の着用(特に顔や首を覆う、広いつばのもの)
  • 紫外線が強い時にはUVカット加工のサングラスを使う

紫外線予防に推奨される衣類は、色が濃く、袖と裾が長いものです。肌の露出を最小限に抑えることが重要です。また、顔や首をカバーできる帽子を選び、強い日差しの日はUVカット機能を備えたサングラスを併用することを忘れないでください。

UV対策としての日傘の利用

空からの紫外線をシャットアウトする日傘は、顔や瞳の保護にも不可欠です。日傘をさすことは直射日光から守り、暑さ対策にもなります。

日傘を選ぶ際は、生地がしっかりしていて、衣服と同じく濃色が推奨されます。紫外線防止効果が明記されている商品を選びましょう。

しかしながら、地面や建物からの紫外線の反射は避けられないため、日傘をさしていても完全とは言えません。「日傘を使用していれば安心」というわけではなく、他の紫外線対策としての服装や日焼け止めの使用も併せて心がけることが肝心です。

紫外線が強い季節と時間に警戒を

紫外線は季節を問わず降り注ぐものですが、特に紫外線の強い時期や時間帯の外出は避けるべきです。

・紫外線が強くなる季節 … 5月から8月にかけてが最も高い

・紫外線が強くなる時間 … 午前10時から午後2時

もしもこの時期や時間帯に外出する場合は、紫外線対策を入念に施してください。

梅雨や台風の季節は曇りがちですが、それでも紫外線は地表に届いています。雲に隠れていても紫外線対策を怠らずに行うことが肝心です。

総括

もし使用中の日焼け止めが肌に適さないと感じるなら、他の種類への変更を考慮してみてください。敏感肌の人が紫外線吸収剤を含む製品を使っている場合、紫外線散乱剤を主成分とする日焼け止めへの変更が肌に合う可能性があります。切り替えるときには、子どもから大人まで心地よく使える低刺激性の日焼け止めを選ぶと良いでしょう。

日焼け止めだけでなく、適切な服装や外出時間の調整など、総合的な紫外線対策を心がけることが大切です。

更新日:投稿日:2024.03.02

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