カネボウ白斑問題の一部が解明!やはり美白成分が原因

カネボウ白斑問題-白斑ができる原因

未だに多くの人が苦しんでいる、カネボウ美白化粧品による白斑被害。(カネボウ白斑被害の詳細は『美白化粧品の白斑問題から学ぶべきこと』)

この白斑の原因が一部解明されました。

その原因は、当初から疑われていたとおり、美白成分『ロドデノール』にあるようです。
今のところ判明している部分によると、ロドデノールが体内の酵素と結びつき、『ロドデノール代謝物』ができるそうです。

『ロドデノール代謝物』がたくさんできると皮膚細胞を傷つけ、これが白斑を引き起こす要因になっているとみられています。

ただ、同じ美白成分配合の化粧品を使っていながら、なぜ、発症した人とそうでない人がいるのか?の原因は分かっていないようです。

また、ロドデノールは開発する際、100倍の濃さで細胞にダメージを与えることが分かっていたとのこと。(参考:カネボウ、「白斑」問題の原因の一部を解明することに成功

根本的な理由が分かるまでは、まだまだ時間がかかりそうです。
白斑が発症した人と、発症しない人の違いを明確にするのも非常に困難でしょう。
使用状況や各個人の体質などが複雑に絡み合っているため、把握することは不可能に近いと言えます。

考えてみると、白斑問題のようなことは世の中によくあることです

私達の身体は、千差万別です。
見た目も当たり前に違います。
その差は、私達が認識している以上です。
ある人には薬でも、ある人には毒になるなんてことは、世の中に溢れています。

今回の件で言うなら、「美白成分であるロドデノールが毒になった人が2%程度いた」ということです。

このようなことは珍しいことでも何でも無く、日常の中にもよくあることです。

例えば、プールの水には塩素が含まれています。
塩素は雑菌が蔓延するプールにおいて消毒目的で使用されています。
普通の人にとっては清潔で安全にプールで楽しむための薬です。
でも、私にとっては、まさに毒です。
塩素の刺激が強すぎて、皮膚の弱い、二の腕内側や脇の部分など、真っ赤に腫れ、痛くなってしまいますから。

日光もそうです。
普通の人なら、小麦色に焼けたり、体内にビタミンDを生み出したりして、薬の効果です。
私の場合は、普通の人と同じような時間、いやそれ以下の日光しか浴びてないにもかかわらず、熱が出て、皮膚は硬くなり、ひどいときは歩けなくなります。
これも、私にとっては毒と言えます。

薬と毒とうまく付き合う方法

このように同じものでも人によって、薬と毒が存在します。
これを嘆いても仕方ありません。
それよりも、うまく付き合っていくことが大切です。

うまく付き合うために、私は、メリットとデメリットを天秤にかけます
上記の例でいうと、私にとっては毒の部分もありますが、薬の部分もあります。
やっぱりプールは消毒されている方がいいですし、まったく日光を浴びなければ、健康にも悪影響を及ぼすでしょう。

薬の部分は必須なので、なるべく薬のメリットを活かしつつ、毒のデメリットを少なくします。
例えば、塩素の効いたプールでは、肌に摩擦を起こす行為(クロールなど)はしません。
摩擦によって、さらに腫れがひどくなりますので。
また、日光には長時間当たらないようにし、紫外線の強い時間帯の外出はなるべく避けています。

最初は面倒なのですが、慣れてしまえはどうってことありません。
私はこうして、毒とうまく付き合っています

では、今回のような場合はどうなのか?
まず、天秤にかけてみましょう。

メリットは、メラニン生成を抑制することで、シミが作られなくなる。
デメリットは、2%の確率で、原因不明の白斑ができる。

さて、あなたはどちらに天秤が傾けますか?

私の個人的な意見は、断然デメリットの方が重く感じます。
なぜなら、美白成分に一切のメリットを感じないからです。

美白成分はデメリットだらけ

ロドデノールだけではなく、美白成分全般の働きは、厳密に言うと、肌を白くするものではありません。
真の働きは、『メラニン色素の生成を抑制する』ことです。

紫外線から肌を守るために、メラニン色素は作られます。
肌が紫外線を浴びると、「あっ、このままでは細胞が壊れてしまう。身体を守らないと!」と防御機能が働き、メラニン色素をせっせと生成します。

このメラニン色素が犠牲となって紫外線を吸収してくれるので、私達の身体は紫外線の毒から守られています。
ちなみに、私の場合は、この機能が生まれつき弱いために、あまりメラニン色素が生成されません。
だから、紫外線に弱いのです。

このメラニン色素は、光を吸収すると、黒色になります。
そのため、メラニン色素がたくさん生成されることで、シミが増えたように見えるわけです。

ここで、美白成分の出番です!
美白成分は、紫外線から細胞を守る防除機能を無理やり低下させます。
そうすることで、黒色のメラニン色素は生成されなくなり、シミが減るという仕組みです。

もっともっとメラニン色素を生成する力が欲しい私からすれば、美白成分なんて毒以外の何物でもありません。
せっかく身体を守ってくれる正義の味方をやっつけるなんて、明らかに美白成分は悪者ですよ。

正義の味方を装った悪者。
最もタチが悪いですね。
美白成分は、私達にとってデメリットの塊です。

美白成分を正義の味方っぽくした悪い奴ら

美容業界では古来より、悪者をでっち上げて、偽りの正義の味方を作る習慣があります。

今でも悪者にされている代表格は、『防腐剤(パラベン)』『添加物』『界面活性剤』など、たくさんあります。

これらは、本当にそんなに悪者なのでしょうか?

いいえ、けして、そんなことありません。
もちろん、人によっては毒になる場合もあるかもしれません。
ただ、毒になる可能性は、すべての成分に言えることです。
これらに限ったことではありません。

メラニン色素も同じです。
化粧品メーカーや健康食品メーカーによって、嫌われ者にされました。
日本人のシミ嫌いは異常です。
海外でシミは、そこまで嫌われていません。
どちらかと言うと、シワのほうが嫌われています。

彼らは、莫大なお金を使って、テレビCM、雑誌などでつぶやきます。
「シミは、汚いものですよ~」
「シミの原因は、メラニンですよ~」
「メラニンという悪者をやっつければ、綺麗になれますよ~」

そして、知らず知らずのうちに偽りの正義を信じてしまいます。
今回の白斑被害にあった人たちも、偽りの正義を信じてしまった人たちです。
その結果が、現在の苦しみとなります。

今回の発表で、美白成分の100倍濃いもので実験した際に、毒性が判明していたとあります。
なのに、なぜ、こんな危険な成分を配合したのか?
そもそも、この実験の意味は?
なぜ、毒性の判明している成分を厚生労働省は認可したのか?

あくまでも妄想ですが…
100倍濃いロドデノールを使った実験で毒性が判明したとき…
「やっべ。毒性が出ちゃったよ。」
「え~、まじで~。今更、中止になんて出来ないよな~。」
「お金もいっぱい使っちゃったし・・・」
「まぁ~、薄めりゃ大丈夫っしょ!」
「だねだね~。」
妄想ですが、こんな会話だったのかもしれません。

美白成分を配合した美白化粧品が生まれた理由は、完全に企業の利益目的です。
別に、危険を犯してまで、美白化粧品でシミを消す必要なんてありません。
シミを消す方法なんて、他にいくらでもあります。

美白成分なんて、百害あって一利なしです
あえて、一利があるとするなら、化粧品&健康食品メーカーにあるだけです。
あなたに白斑ができるリスクを犯してまで、彼らを儲けさせる必要はありません。

あなたが本当の美白を手に入れたいなら、時間はかかるかもしれませんが、正しい保湿を日々続けるだけでOKです。
正しい保湿のやり方はこちらを参考にしてください。

特に、私のように敏感肌や乾燥肌の方は、美白成分の配合された化粧品は避けたほうが賢明です。
くれぐれも、お気をつけください。

投稿日:2014.07.16

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アースケア代表・化粧品開発者

井上龍弥

2000年アースケアを創業。保湿に特化したアクシリオの開発・販売を手掛ける。起業家ならではの人生観や自身の超がつく敏感肌・乾燥肌の経験談が愛用者に人気。

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