乾燥する季節に差し掛かると、子供たちの中にはフケの出現に悩まされるケースも見受けられます。頭を掻けば、フケが雨のように降ってくる場面に直面するかもしれません。ですが、ただ掃除するだけでは問題の根本は解決しません。親御さんなら、子供のための適切な対策を学びたいと考えているはずです。
この記事では、乾燥季節におけるフケの原因と、どのように対処すれば良いのかを解説します。子供のフケに頭を悩ませている方々に、是非とも参考情報としていただきたいです。

「フケ」の正体とは?
フケがあると、多くの人が否定的な印象を抱いてしまいます。子供がフケを多く持っていると、「十分に清潔に保ってあげているのか?」と疑問に思われがちです。
ところが、フケは全ての人に起こりうる自然な現象です。それでも、通常よりも量が多かったり、大きなフケが現れたりすると、親としては気がかりですよね。
さて、フケがどのようにして生じるのか、その基本を把握しておきましょう。
頭皮の古い角質とは?
フケとは、頭皮が剥がれ落ちた際の細かい粒、つまり皮膚の新陳代謝によって排出される老廃物の一種です。このターンオーバーが進行する中で、古くなった角質が排出され、フケが視認できる状態になります。
ただし、頭皮が健全なら、フケはほとんど目立たないはずです。頭皮の皮脂の量が不均衡になったり、常在菌のバランスが乱れると、皮膚の新陳代謝が不規則になり、フケが増えてしまうことが指摘されています。
フケの種類は2つに分類される
フケは、頭皮の状態に応じて、主に2つのカテゴリーに分けることができます。お子さんのフケが気になるようでしたら、どのタイプに属するかを特定し、適切なケアを行ないましょう。
以下、各タイプの特性を詳しくご説明します。
脂性の頭皮
- 湿っているようなフケが特徴
- 皮脂が多い状況、例えば洗髪を怠ると出現しやすい
脂性の頭皮は、一般に男性に多い傾向があり、皮脂分泌が活発であることが知られています。乾燥肌の頭皮とは対照的に、フケがサラサラと落ちることはなく、髪の根もとに粘着することが一般的です。
このタイプの頭皮は、シャンプーの残留、不十分な洗髪、汗などが引き起こすとされています。
乾燥肌の頭皮
- 粉雪のようにサラサラとしたフケ
- 過度の洗髪で皮脂が過剰に除去されると出やすい
- 乾燥する冬の季節に特に一般的
乾燥肌の頭皮は、脂性の頭皮とは逆に、皮脂分泌が控えめであることが特徴です。
強力な洗浄成分を含むシャンプーの使用や、力強い洗髪が、必要な皮脂を取り除き、乾燥肌によるフケの発生を促す可能性があります。
洗髪時には皮脂を過剰に取り除かないよう、優しく指の腹を使って洗うことが重要です。
さらに、髪をドライする際には、ドライヤーを頭皮から適切な距離に保つことが肝心です。ドライヤーの熱で頭皮が乾燥し、フケが発生しやすくなることがあります。頭皮の乾燥を防ぐためにも、ドライヤーは適切な距離で使用しましょう。
乾燥肌によるフケは、強力な洗浄成分を含むシャンプーの使用や、洗い過ぎ、また乾燥が進む寒い季節に頻発するとされています。
子供の肌、乾燥しやすさがフケの要因
子供の皮脂腺の成長や皮膚の水分維持能力は未発達で、大人に比べ頭皮の乾燥が起こりやすいのです。生後1ヶ月が経過すると、皮脂の量が減り、肌が乾燥しやすい状態に陥りがちです。
その上、皮脂が乾燥している状態は、生後5~6ヶ月から思春期前までの子供に特に見られます。大人は皮脂量の増加で脂性肌タイプのフケが増えますが、子供は皮脂量が少なく、乾燥によりフケが現れやすいのです。
子供のフケ、乾燥対策で減少へ
前述の通り、フケの根本原因は脂性肌と乾燥肌の2タイプに分類されます。子供では、大人より乾燥肌タイプのフケの出現が一般的です。
この節では、まだ成熟していない皮脂腺や皮膚の保湿機能を持つ子供向けの、効果的な乾燥対策をご紹介します。
肌に優しいシャンプーの選択
頭皮の潤いを保つためにも、洗浄成分が強すぎない子供用の低刺激性シャンプーの使用が重要です。バリア機能が完全ではない子供の肌には、強い洗浄成分は避け、優しいケアを心がけましょう。
清涼感はあるものの、洗浄力が強すぎると頭皮を過度に乾燥させてしまうことも。子供のデリケートな頭皮を考え、低刺激のシャンプーを選ぶことが大切です。
さらに、シャンプーの方法にも留意が必要です。間違ったシャンプー方法は頭皮の乾燥を助長することも。適切なシャンプー方法を学び、子供の頭皮を守りましょう。
子供の頭皮に適した、正しいシャンプー方法を次で解説します。
ポイントは、ぬるま湯を使用すること、またシャワーの水圧は弱めに設定すること。熱いお湯は頭皮の乾燥を引き起こす可能性があります。また、水圧は子供の肌を刺激しないよう、優しく設定しましょう。
バスタイム後の頭皮への保湿処理
バスタイムの後、頭皮は特に乾燥しやすくなるので、保湿ケアをしっかりと実施することが重要です。
保湿ケアを開始する前に、バスタオルで頭皮の水気を丁寧に取り除いてください。強くこすると頭皮を傷める可能性があるため、優しく抑えるようにして水分を拭き取りましょう。
保湿には、子供や敏感肌向けの低刺激保湿剤が最適です。ジェルや乳液タイプは、液ダレせずに塗布しやすいため、特に推奨されています。
クリームタイプの保湿剤もありますが、髪がべたつきやすいので使用時には注意が必要です。
頭皮の保湿は、指の腹を使ってやさしくマッサージするように製品をなじませることがポイントです。頭皮の保湿は手間がかかるかもしれませんが、子供のフケ対策として、丁寧に行うことが大切です。
室内の乾燥を避ける方法
一般に、皮膚にとって理想的な湿度は約40~60%です。空気が乾いていると、頭皮の水分も蒸発しやすくなります。特に冬のエアコン使用時は室内が乾燥しやすいため、加湿器を使用して湿度を適切に保つことが重要です。
加湿器の代わりとして、洗濯物を室内で干すことも有効です。濡れタオルを室内に掛けると、簡単ながら効果的な乾燥防止策となります。
結論
子供の肌は乾燥しやすく、その結果フケが出やすいとされています。フケに悩む親御さんは、ここで述べた方法を是非お試しください。
フケの問題は、脂性肌と乾燥肌のタイプに分けられます。子供のフケを抑えるためには、乾燥から肌を守ることが必要です。それには、低刺激のシャンプーを選び、優しく洗髪することや、バスタイム後の迅速な保湿ケアが含まれます。これらの対策を日々のルーチンに取り入れることで、子供のフケ改善に繋がりますので、積極的に実践しましょう。
更新日:投稿日:2024.03.02