乾燥肌と敏感肌の違い 乾燥が敏感肌を引き起こす理由

乾燥による肌トラブルに頭を悩ませている人は多いかとおもいます。

特に、オフィスなどエアコンが年中稼働する職場にいる人々は、乾燥肌の問題に直面しがちです。

放っておくと敏感肌に転じる恐れもあるため、早期の手当てが重要です。

この内容では、乾燥肌と敏感肌のちがいと、乾燥を防ぐための措置について解説します。

目次

乾燥肌と敏感肌の違い

自分が敏感肌なのか乾燥肌なのかわからないという人も多いでしょう。

乾燥肌と敏感肌にはどのような違いがあるのでしょうか。

乾燥肌とは

乾燥肌とは、肌の必要な水分量が不足し乾いた状態を指します。

乾燥肌の典型的な症状は以下の通りです。

  • 肌が粗くゴワゴワしている
  • 化粧がうまく乗らない
  • 洗顔や風呂上りに肌の引きつりを感じる 等々

肌の水分不足は肌の明るさや艶を奪い、皺が目立つようになることもあります。

触れると肌の粗さや硬さが分かり、乾燥がさらに進むと表面に粉をふくようになることもあります。

ファンデーションがスムーズに塗れず、望んだ仕上がりが得られないことも多いです。

さらに、保湿が十分でないため、洗顔や風呂の後に肌が引きつることが多く、注意深い保湿ケアが不可欠です。

敏感肌とは

敏感肌とは、紫外線や埃といった外的刺激に対して過敏な反応を示す肌状態です。

敏感肌でよくある症状は以下のようになります。

  • 肌が痒くてたまらない
  • 肌に赤みが出る
  • 肌に刺激を感じたり痛みを伴ったりすることがある など

痒みや赤み、痛みは敏感肌の一般的な症状。特定の美容製品で「痒くなる」「ヒリヒリする」という経験があれば、敏感肌の可能性が高いでしょう。

それにもかかわらず、刺激となる要因は人それぞれで、わずかな紫外線で赤くなったり痒くなったりする人もいれば、気温の変化が刺激になる人もいます。

乾燥肌は敏感肌になりやすい?

乾燥肌を放置すると、肌の乾燥が進行し、敏感肌へと変化する可能性があります。

現代の生活環境では、エアコンによる快適な室温が保たれているため、季節を問わず肌が乾燥しやすい状況にあります。

乾燥肌は肌表面のキメを荒らし、カサつきを招くだけでなく、様々な肌の問題も引き起こす可能性があるので、注意が必要です。

肌が健康な状態では、バリア機能がしっかりと働き、外部の刺激から身を守りますが、乾燥により角層の水分量が減ると、バリア機能は衰えてしまうのです。

バリア機能が衰えた肌は、外部からの刺激を直接受けやすくなり、些細なことでも敏感に反応しやすくなり、かゆみや炎症といったトラブルを引き起こしやすくなります。

肌の乾燥はさまざまな肌の問題の元凶と言えるでしょう。

肌のバリア機能が低下するメカニズム

これまで、乾燥した肌がバリア機能の低下を引き起こすという点についてご説明しました。

ここからは、肌のバリア機能がなぜ低下するのか、そのメカニズムをもっと詳しく見ていきましょう。

水分不足はバリア機能の衰えの原因に

人間の肌は非常に繊細で、環境変化やストレスに敏感に反応します。

環境の変化やストレスが原因で肌の水分が減少すると、バリア機能の衰えを招くことになります。

人の皮膚はいくつかの層から成り立っており、外側から順に角層、顆粒層、有棘層、基底層と続いています。これらの層によって表皮が形成されています。

最も外側に位置する角層は、その薄さが約0.02mmとされ、非常に薄いにも関わらず、肌のバリア機能を支える重要な役割を担っています。

角層が乾燥して細胞間に隙間が生じると、肌のバリア機能は低下し、外部からの様々な刺激に対して脆弱になります。その結果、温度変化、紫外線、細菌、アレルゲン等が刺激となりやすく、肌トラブルを引き起こしやすい敏感肌へと変わってしまうのです。

乾燥肌を防ぐ対策法

乾燥肌をそのままにしておくと、敏感な状態になりやすくなります。

ですから、肌が敏感になるのを避けるためにも、乾燥に対する予防策を施すことが大切です。

では、乾燥肌を防ぐには具体的にどんなことをすればいいのでしょうか?

対策をいくつかご紹介します。

室内の湿度を保つ

エアコンの効いた部屋での長時間滞在は、肌の乾燥を促します。

エアコンが空気の湿度を下げることで空間が乾燥するためです。

エアコンを使う際は、加湿器を活用して湿度を適切に保つようにしましょう。

理想の湿度は40〜60%とされていますが、高すぎる湿度はカビやダニの増殖に繋がるので注意が必要です。

外出時に肌の乾燥を感じたら、ミストタイプの化粧水を利用してこまめに保湿しましょう。

紫外線から肌を守る

紫外線が肌の老化の原因となることは広く知られていますが、その影響はそれだけにとどまりません。

紫外線に長くさらされると、肌の防護機能が弱まり、水分が蒸発しやすくなって乾燥しやすい状態になります。

肌を乾燥から守るためには、紫外線から身を守る工夫が重要です。

日焼け止めを塗る習慣を身につけましょう。

紫外線は窓を通過するので、屋内にいる時も日焼け止めを塗るようにしましょう。

短時間であっても紫外線にさらされると肌にはダメージが生じるため、無防備で外出しないことが肝心です。

日焼け止めだけでなく、帽子やサンバイザー、ストールなどを使ってさらに保護するのも良いでしょう。

また、夏場であっても、長袖や長ズボンを着用して紫外線対策をすることをお勧めします。

栄養バランスを整える

肌細胞の材料は食べ物によって供給されるため、栄養バランスが整った食事が肌のケアには不可欠です。

とりわけ、次の栄養素を意識して取り入れましょう。

【タンパク質】

肌細胞を構築する 肉類、魚類、豆類、大豆加工品

【ビタミンA】

肌の新陳代謝を促進する 鰻、レバー、人参

【ビタミンB群】

肌と粘膜の健康維持に寄与する 豚肉、ナッツ類、穀類

【ビタミンC】

コラーゲンの生成を助け、抗酸化作用がある 柑橘類、イチゴ、ピーマン

【ビタミンE】

細胞の酸化を防ぐ アーモンド、かぼちゃの種、ほうれん草

さらに、こまめな水分とオメガ3脂肪酸を多く含む食品(亜麻仁油や青魚など)を摂取することは、肌の水分保持能力を高めるのでお勧めです。

適切なスキンケアをする

スキンケアは、肌を清潔に保ち、保湿をすることで乾燥を防ぐ上で重要な役割を果たします。

洗顔は、肌の必要な油分を取り過ぎないように、マイルドな製品を選んで優しく洗い、洗顔後はすぐに化粧水や乳液で保湿を行うようにしましょう。

夜のスキンケアでは、セラミドやヒアルロン酸、グリセリンなどの保湿成分が含まれた製品を使用することが望ましいです。

週に一度程度のペースで、肌の角質層に働きかけるスクラブやピーリングを行うことも、古い角質を取り除き、新しい細胞が肌表面に来るのを助け、乾燥肌の改善に役立ちます。

しかし、肌の状態によっては刺激が強すぎることもあるので、使用感をよく観察し、肌に合った頻度で行うことが重要です。

まとめ

エアコンが引き起こす室内の乾燥、紫外線の肌への影響、不十分な睡眠、偏った食事などはすべて、肌を乾燥させる要因となり得ます。

これらを防ぐためには生活環境を整え、健康的な生活習慣を身につけることが大切です。

さらに、日々の丁寧なスキンケアは、健康な肌を保つ上で不可欠です。

環境とスキンケアの両方に注意を払い、肌トラブルを遠ざけ、潤いある美しい肌を維持しましょう。

更新日:投稿日:2024.03.02

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