暑さが増す夏季において、マスク着用により生じる肌荒れに頭を悩ませている人が少なくないかと思います。この記事で、夏期にマスクが引き起こす肌トラブルの理由と、それに対する対応策をご紹介いたします。マスク起因の肌の問題で困惑している方は、是非この記事の内容を実践してみてください。
【夏のマスク】肌に現れる不具合の背景
湿度と気温の上昇する夏場には、長時間のマスク利用によって皮膚の不調を訴える人が増加します。
肌の悩みには、例えば次のようなものがあります。
・かゆみを感じる肌
・ニキビの発生
・肌の荒れ など
どうして夏場のマスクがこれらの皮膚の悩みを招くのか、その要因を探ってみましょう。
高温多湿がもたらす皮脂の過剰分泌
高温多湿が特徴の夏には、マスク内部の肌温度が上がり、汗や皮脂が多量に分泌されがちです。
この汗や皮脂がマスク内に溜まることで、細菌やニキビの原因となるアクネ菌の増殖に適した条件を作り出してしまいます。汗や皮脂のみならず、酸化した化粧の残りかすもこれらの細菌の増加に一役買い、皮膚の荒れの原因となりえます。
さらに、マスクは感染防止効果を最大化するために多層構造で設計されており、これが通気性を損なわせ、マスク内部を蒸れやすくしています。
この蒸れにより皮膚の角質層が水分を含みすぎると、皮膚の保護機能が弱まり、肌トラブルの引き金となり得ます。
マスクの繰り返しによる皮膚への影響
夏特有の高温多湿さにプラスして、マスクの繰り返しに伴う摩擦も、肌荒れの大きな要因になっています。
マスクを何度も装着したり取り外したりする行為は、肌への摩擦をもたらし、それが繰り返されることで、肌への負担となります。
このような摩擦は肌の角質層にダメージを与え、肌の保護機能を弱めてしまい、結果として肌が外部刺激に対して脆弱な状態に陥ります。そうすると、普段の外的要因にも過敏に反応し、敏感肌を招きやすくなってしまうのです。
特に夏場は高温でマスク内部の湿度も上がりやすく、それによりマスクの着脱頻度が増すことが多いです。この繰り返しによって肌への刺激が加わり続け、肌荒れのリスクが高まるわけです。
マスク外し後の肌の乾燥問題
マスクをしているときは内部の気温が高めに保たれがちですが、マスクを取り去った瞬間に急激な温度変化に見舞われます。
加えて、マスクをつけている間は高湿度で肌が蒸れていたとしても、それを外した際に内部の湿気が蒸発し、それに連れて肌の水分も逃げることで、乾燥を招きます。
多くの人がマスクをすることで肌が守られ、潤いが保たれると感じがちです。実際、マスクには外部からの刺激をシャットアウトする役割があります。
ただし、マスクを外した際の急な温度の変化や水分の失われによって、肌にダメージを与えやすくなり、その結果として肌荒れを引き起こす可能性があるという点は頭に入れておくべきでしょう。
【スキンケア編】夏場のマスクによる肌トラブルへの対応策
これまで夏のマスクがもたらす肌荒れの原因を探ってきましたが、適切なケアを心がけることでこれらの問題は防ぐことが可能です。
次に、夏場の肌トラブルを防ぐために取り入れたいスキンケア法について紹介しましょう。
肌の汚れを丁寧にオフ
マスクによって蓄積された皮脂や増加した細菌は、顔の肌トラブルの原因になります。これらをそのままにしておくと肌荒れを招きやすいので、家に帰ったら早めに洗顔を心がけましょう。
ただし、汚れを取る際には力強く擦るのではなく、肌へのダメージを避けるためにも穏やかに、且つ念入りに洗い落とすことが重要です。
マスクの使用により敏感に傾いた肌には、低刺激の洗顔剤をたっぷり泡立てて、泡を使って優しく洗うことを推奨します。
洗顔が済んだら、温度の高くない湯で優しくすすぎ、摩擦を避けつつ丁寧に洗い流すことが肝心です。洗顔を急ぐと、無意識に肌を擦ったり、強く押し洗いしてしまう可能性があるので、その点には特に注意が必要です。
保湿を入念に行う
夏場は高温で肌が脂っぽくなりがちですが、それでも保湿は軽視すべきではありません。
紫外線やエアコンの使用により、この時期は特に肌の水分と油分のバランスが乱れやすく、しっかりとした保湿がマスクによる肌荒れを防ぐ鍵になります。
洗顔を終えたら、たっぷりの保湿で肌に潤いを与えることが肝心です。
肌に水分を補給する化粧水を塗布した後、乳液やクリームでその水分が逃げないようにすることが大切です。
夏になると化粧水のみで終わらせがちですが、その場合、時間が経つにつれて水分が蒸発し、肌が乾燥します。肌を守るためには、しっかりと油分を補給することが必須です。
乾燥が気になる部位には、クリームを重ね付けすることで、更に保湿ケアが可能です。
ユースキンの「薬用あせもジェル」は、もの葉・アロエ・しその葉エキスといった保湿成分を含み、肌に潤いを提供しつつ優しくケアできます。洗顔後に特に気になる箇所に使用すると、肌荒れの防止に役立ちます。
そのさっぱりとした使用感で、夏のスキンケアに最適です。汗による肌トラブルにも効果的ですので、ぜひ活用してください。
紫外線から肌を守る工夫
季節を選ばず降り注ぐ紫外線ですが、夏場のそれは年間を通じて最も強いものとなります。紫外線の影響で、皮膚表面の炎症を起こしたり、奥深くのコラーゲンを損傷させたりすることによって、肌には深刻な影響を及ぼします。
マスクが覆っている部分は多少紫外線をカットできるものの、完全なUV遮断は望めないため、注意が必要です。素材によっては紫外線を透過しやすいマスクもあるため、隠れている皮膚にも日焼け止めを丁寧に塗布することが重要です。
ただ塗るだけではなく、汗によって流れ去った日焼け止めは、防護効果が低下するため、水や汗に強い製品を選び、頻繁に塗りなおすことで肌を紫外線の害から保護しましょう。
さらに、紫外線から肌を守ることは、マスク焼けを防ぐことにも繋がります。マスクをつけた部分とつけていない部分との色の差が出ないように、紫外線対策を確実に行うことが望ましいです。
【マスク編】夏のマスクによる肌トラブルを避ける方法
スキンケアに加えて、マスクの質やフィット感に注意を払うことで、肌トラブルの予防が可能です。肌の悩みを解消するマスク選びについて見ていきましょう。
自然素材のマスクを選ぶ
肌荒れを抑えるには、マスクの素材選びが大切です。たとえば、綿やシルクのような自然由来の素材でできたマスクは、肌への優しさを提供します。
肌に刺激を与える素材を避け、肌ざわりが柔らかい自然素材を選ぶことが推奨されます。
ただし、感染症対策上、不織布マスクの使用が必須の状況もあり、そういった時には、不織布マスクの内側に柔らかなガーゼやコットンを挟むことで、肌への摩擦を減らす工夫が有効です。
マスクの内側のガーゼやコットンが湿気たら、新しいものに取り替えて清潔を保ちましょう。常に予備のマスクやガーゼ、コットンを準備しておくと便利です。
ジャストサイズのマスクの選び方
サイズが自分の顔に合わないマスクを使うと、ずれやすくなり、肌に摩擦が生じて肌荒れの元になりかねません。
余りにも大きなマスクは位置が安定せず、また小さすぎるものは肌に過度な圧力を与えます。継続的な使用は肌にとってマイナスに作用します。
マスク選びでは、適度なサイズ感で顔にぴったりとフィットするものを見つけましょう。
総括
蒸し暑い夏場はマスクによる肌のトラブルが特に発生しやすい時期です。しかし、適切なスキンケアやマスクの選定に注意することで、肌の問題は予防可能です。
「夏は肌が荒れるもの」と諦めずに、可能な限りの対策を行い、健康的な肌状態を維持しましょう。
更新日:投稿日:2024.03.02