浴後のスキンケア:親が押さえるべき、子どもの肌の乾燥防止策

お風呂上りに子どもが肌をかく姿を見かけたら、それは肌の乾燥を示唆しているかもしれません。乾燥はそのままにしておくと、肌の状態はさらにひどくなりがちです。そのため、スピーディーに対応することが肝心です。当記事では、子どもの肌がどうして乾燥するのか、そして、お風呂上がりにどのようなスキンケアを行えば良いのかについて詳しくご紹介します。お子様の乾燥肌に頭を悩ませている保護者の方は、ぜひ参考にしてみてください

目次

子どもの乾燥肌、もしかしたらお風呂が要因かも?

お風呂から上がった後の肌は、ぱっと見には潤っているように思われがちですが、実際には乾燥に向かっている状態です。一般的に、湯船でのリラックスタイムが肌に潤いをもたらすというのは、一面の誤解に過ぎません。

事実、お風呂で体を洗う行為は、汚れだけでなく、肌の保湿に不可欠な皮脂をも剥奪してしまうのです。そして、お湯に浸かること自体が、皮膚から保湿成分を失わせる作用を担います。おまけに、シャワーや湯船の水温が高めであればあるほど、この「保湿成分流出」は加速します。

入浴による体温の上昇は、水分の蒸散を促すため、肌の乾燥をさらに助長することになります。

こうした理由から、子供の乾燥肌が悪化する主因となっています。バスタイムが肌に潤いを与えるという既成概念を改め、お風呂が乾燥の一途を辿る一端として機能している事実を押さえておきましょう。

理想と現実:子供の肌は大人以上に乾燥しやすい

大人の目から見て、子供の肌は弾力があって潤いに満ちているように映りがちです。ですが、子供たちの皮膚は、実際には乾燥に非常に脆弱な状態にあります。今回は、なぜ子供たちの肌が乾燥しやすいのか、その背景にある理由に迫ってみましょう。

子供の肌のデリケートさ、大人とは異なる実態

見た目にはしっとりしているように映る子供の肌も、実は大人と比べて必要な水分や皮脂が十分でない状況がほとんどです。必要な水分量と皮脂の不足は、子供たちの肌を乾燥させやすい状況に置いていると言えます。

さらに言えば、子供の肌は外部刺激や乾燥に立ち向かうバリア機能もまだ充分ではありません。このバリア機能が未発達な皮膚は、非常に敏感であり、わずかな刺激に対しても反応しやすい性質があります。その結果、ちょっとしたことで肌トラブルを起こしやすいのです。

ですから、子供の肌が大人と同じケアで満足するわけではなく、乾燥するなどの問題を抱えやすいことがよくあるのです。丁寧で適切なスキンケアの実施が、なおさら重要になります

乾燥肌の看過はリスクを招く

子供の肌が乾燥している状態を見て、「時間が解決してくれるだろう」と思う保護者も多いかもしれません。しかしながら、乾燥肌をそのままにしておくことは、良い結果をもたらすとは限りません。

その理由として、乾燥肌は刺激に弱くなることで、かゆみや他の肌の問題を引き起こすリスクがあるからです。かゆみが出ると、子供はどうしても掻きむしってしまうことがあります。掻きむしることで皮膚が損傷し、その結果バリア機能がさらに低下し、乾燥肌の症状が悪化するという悪循環に陥ることになります。

従って、子供の肌が乾燥していると気づいた際には、適切なケアを早急に施すことが肝要です。

お風呂上りは、迅速なスキンケアを心掛けましょう

お風呂から出た直後は、子供の肌を乾燥から守るために、適切なスキンケアを行うことが大変重要です。最も重要なのは、バスタイムが終わり、タオルで水分を取り除いた直後の、肌にまだ湿り気のあるタイミングでスキンケアを行うことです。

お風呂を出てから時間が経つにつれて、肌の乾燥は進行しやすくなりますので、できるだけ早めにスキンケアをすることが推奨されます。

家庭ではお風呂上がりに子供の身の回りの世話が忙しくなるものですが、服を着せる前や髪を乾かす前に、まずはスキンケアを優先しましょう。この素早い対応が、子供の柔らかい肌を保護するために不可欠です。

【バスタイム後のケア】子どもの肌を守るスキンケアテクニック

先ほど触れたように、お子さんの肌を乾燥から守るには、お風呂あがりの保湿が非常に重要です。タオルドライの後、すぐさま保湿ケアをするのをお忘れなく。

では、正しいスキンケア方法とは一体どんなものでしょう?ここで、入浴後のお子さんの保湿方法について、順を追ってご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

お風呂の後の保湿剤の選び方と塗り方

保湿には様々な種類の保湿剤が使われます。ローション、ジェル、クリーム、そして軟膏などがあり、入浴後の保湿にこれらを駆使して、お子さんの柔らかな肌に潤いを与えましょう。

まず、それぞれの製品について簡単にご説明しましょう。

ローションは、水分を多く含む一方で油分は抑えめの製品です。サッと肌になじみやすく、スムーズに全身に塗布できるのが利点です。

ジェルは、やはり水分中心で構成されており、滴りにくいので、広範囲に塗り広げる際に適しています。

クリームは水分よりも油分を多く含みます。ローションに比べるとやや粘り気がありますが、軟膏よりは伸びが良いため塗りやすいと言えます。

軟膏は、水分を含まず、オイルベースのみで作られているので、保湿性が高く、特に肌を守る力に長けていますが、クリームに比べると塗布感に重みがあります。

乾燥が激しい冬場や、お子さんの肌が特に乾きやすい場合は、ローションのみでは不十分なことも。そんな時には、クリームや軟膏を併用して塗ることで、保湿がより長時間持続します。特に、顔や手足のように乾燥しやすい部位には、より高保湿のクリームや軟膏を積極的に使うことをお勧めします。

また、かゆみを感じている場合には、保湿の前に、特定の部位にかゆみを抑える治療薬を塗布し、その上から保湿剤を重ねることが肝心です

適切な保湿剤の選定法

子どもの繊細な肌を考えると、適さない保湿剤が原因で肌荒れや湿疹を招くリスクがあります。保湿を目的として使用しても、皮膚の問題を引き起こすのは避けたくなるものですね。そのため、子どもの肌にも優しい、刺激の少ない信頼性の高い製品を選択することが大切です。

お子様には、「パッチテスト確認済み」「アレルギー検査実施済み」とラベル表示された製品が推奨されます。

これらのテストを受けた製品であれば、全ての人に対して皮膚刺激が全くないわけではないですが、肌に直接塗布して試されているため、一定の安心感を持つことができます。

さらに、香料や着色料など肌に負担をかけうる成分が含まれていない製品を選ぶことが望ましいです。

それでも、肌に優しい製品を選んだとしても、全ての子どもに合うとは限りませんので、使用にあたっては注意が必要です。もし合わなければ、肌に炎症を起こしたり、かゆみを感じたりするかもしれません。

実際に使う前には、腕の内側や顎の裏など、目立たない柔らかい皮膚に少量塗り、お子様の肌に適しているかテストをしてみましょう。数日間様子を見て、赤みやかゆみ、湿疹などの異常が出ないか観察してください。

問題がなければ、安心して全身に使い続けることができます。もし異常が見られた場合には、すぐに使用をやめ、肌に合わない製品と判断しましょう。

パッケージの表示をしっかりと確認し、お子様の肌に適した保湿剤を選び出してください。

総括

子どもの肌はしっとりしているとよく考えられがちですが、実際には大人に比べて水分や皮脂が少なく、肌の防御機能も未発達で、乾燥に陥りやすいのです。子どもの肌が乾いていると感じたら、すぐに手を打つことが重要です。

特に、入浴後の肌は乾燥しやすいので、タオルドライの直後には、すみやかに保湿剤でスキンケアを行うことをお勧めします。基本として、全身にローションを塗り広げ、乾燥が特に気になる部位にはクリームや軟膏を追加で塗ることで、肌の乾燥を予防できます。

保湿剤の選択に際しては、子どもの繊細な肌にも配慮した、刺激の少ない信頼のおける製品を選び、お子様の健やかな肌を守っていきましょう。

更新日:投稿日:2024.03.02

この記事があなたの役に立ったなら、あなたのお友達にも教えてあげてください。
以下のSNSボタンをクリックするだけでOKです。

10万人のスキンケア

スキンケア情報一覧

目次