クリームは、肌の痛みにはいいけれど・・・
乾燥肌対策に、『クリームを使う』という方法があります。
美容クリーム、モイスチュアクリーム・フェイスクリーム・・・名前はいろいろですが、こってりとした質感の主に油分で作られた化粧品のことです。
水洗いなどで乾燥し、割れた指先にハンドクリームを塗ると、動きが柔軟になり、痛みも和らぎます。
その考えと同じで、乾燥して敏感になった肌にクリームを塗ると、赤くなってヒリヒリしていた部分の痛みがマシになります。だから、クリームを塗るというのは、『肌の痛みを緩和する』という意味では効果はあります。
でも、これで肌の乾燥が改善されるわけではありません。もちろん、乾燥肌の根本的な改善にはなりません。詳しくお話しましょう。
どうして乾燥肌になるのか?
肌の表面には、角質層という層があります。
その角質層を含んだ肌全体は、皮脂と汗が混ざった薄い油膜で覆われています。この角質層と油膜によって、肌は外部の刺激から体を守っています。
しかし、肌が極端に乾燥しすると、この油膜を作る皮脂が不足したり、角質層が弱くなってしまいます。その結果、肌の表面にたくさん傷ができ、そこから外部の刺激(ホコリや水、空気、細菌、紫外線などさまざまです)を受けやすくなります。
だから、乾燥肌は、極端に刺激に弱い『敏感肌』にもなるのです。
クリームの本当の役割
さて、クリームを塗ると痛みが緩和されるのは、乾燥によって肌の表面にできた細かな傷口を、クリームの油分がふさいでくれているからです。
傷口が油分でふさがれると、外界からの刺激を受けにくくなります。だから、痛みが和らぎます。
でも、これは応急処置であって、傷が改善しているわけではありません。肌の水分量が増したわけではないので、肌が乾燥しなくなったわけでもありません。痛みがマシになると、肌の乾燥が治ったような気がするのですが、それは大間違いなのです。
だから、一時的に痛みが和らいでも、いつまでたっても肌の乾燥は改善しません。ハンドクリームを塗り続けても、手荒れが改善しないのと同じです。
まとめ
乾燥した肌を改善するためには、クリームによる一時的な対策ではなく、肌そのものの水分を増やし、肌のバリア機能を高めることが重要です。つまり、肌の乾燥改善に必要なのは、油分ではなく、水分なのです。
かと言って、水分だけでも肌はうるおいません。肌をうるおすためには、水分と油分のバランスがカギなのです。 水分と油分のバランスがとれたスキンケアを知りたい方は、今すぐこちらをクリック!
更新日:2017.11.06投稿日:2013.07.10