『セラミド化粧品』とは、美容成分であるセラミドが配合された化粧品です。今、このセラミド化粧品が大人気です。

人気の秘密は、化粧品成分セラミドの、高い美肌効果です。ここまでセラミドに「すごい効果がある!」と聞くと、期待しますよね。セラミド化粧品を使えば、乾燥肌や敏感肌、シミ、シワなど、肌荒れを改善して、健やかでみずみずしい美肌が手に入るかもしれません。

ここでは、セラミド化粧品にまつわる研究結果をはじめ、すべての情報を掲載しています。セラミド化粧品に興味のある方、セラミド化粧品を使っている方は、ぜひ、セラミド化粧品の本当の効果を理解して、美肌を手に入れてください。

ホント?ウソ?セラミド化粧品の人気の秘密

大人気のセラミド化粧品。一体、何がそれほど人を引き付けるのでしょうか?
今までの化粧品と一体何が違うのでしょうか?
セラミド化粧品の人気の秘密に迫ります。

通常、化粧品の美容成分は、角質層までしか浸透しません。それより深い部分まで到達するのは『化粧品』ではなく、『医薬品』の範疇となります。

そのため、ヒアルロン酸やコラーゲンなど、セラミドよりも昔から有名で、化粧品に配合する美容成分をいくら肌に塗ったところで、角質層までしか届きません。だから、角質層よりも深い部分にある体内に存在するヒアルロン酸やコラーゲンにまで届きません。

一方、セラミドは違います。セラミドは、角質層にある『細胞間脂質』に存在する成分です。だから、セラミド化粧品を使うことで、セラミドが角質に浸透して、角質層に存在するセラミドと接触します。

角質層に浸透するセラミドと、細胞間脂質に含まれるセラミドが、直接的に接触することで、高い美肌効果が期待できます。セラミド同士が接触するということが、今までの美容成分との違いであり、セラミド化粧品だけが持つ画期的な特徴と言えます。

セラミド同士が接触することで、角質層のセラミドが増えて、保湿効果が高まると言われています。また、そのほかにもセラミドそのものの分泌量が増えて美肌になるとも言われています。セラミドの高い保湿効果によってアトピーにも効果が期待できるといわれています。

これらのことが、セラミド化粧品の高い美肌効果が人気の秘密です。

セラミド化粧品は、実はそんなにすごい美肌効果や保湿効果はなかった

巷で言われているセラミド化粧品の効果に関して、私は非常に懐疑的でした。

なぜなら、単純に、セラミド同士が接触したからと言って、セラミドが増えて高い美肌効果や保湿効果が得られるというのは、単純すぎる考えだからです。人間の体はもっと緻密な働きをしており、そんなに単純なものではありません。

そこで、私は、「セラミド化粧品を使うと、角質層のセラミドが増えるのか?」という疑問を、薬事法とセラミドが増える根拠の矛盾点から検証しました。

その結果は、「セラミド化粧品を使っても、体内のセラミドは増えない」という結論に至りました。

次に、「セラミド化粧品に、アトピーを改善するほどの保湿効果があるのか?」という疑問を、アトピー性診療ガイドライン2016と2008の2つから検証しました。

その結果、「セラミド化粧品は、特別、アトピー性皮膚炎に対して、優位性が見られるほどの保湿効果はない」という結論を得ました。

結局、「セラミドには高い美肌効果や保湿効果がある」という根拠は見つからず、通常の保湿成分と何ら変わらないという結果でした。

美肌効果に高い効果があるのは、「セラミドという一成分ではなく、セラミドを含む細胞間脂質であるという結論」になってしまいました。セラミド化粧品を使っている方には、ガッカリさせてしまいすみません…。

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アスタキサンチンで有名なセラミド化粧品のエビデンスを調べてみた

セラミド化粧品について調べた結果、「セラミドには通常の保湿効果しかない」という結論を得たのですが、それでも「何の根拠もなければ、これほどセラミドが注目されるはずがない」と考え、さらに調べてみました。

すると、アスタキサンチンも配合していること有名な『アスタリフト』というセラミド化粧品のエビデンスがありました。私が調べた限り、もっとも信用性の高いセラミドに関する結果で、継続的に事件が行われていました。

  • 2010年と2014年に発表された『ヒト型ナノセラミドについて』
  • 2015年の『ヒト型アシルセラミドについて』

 
これらセラミドに関するエビデンスを読み込み、検証しました。その結果わかったことは、「通常のセラミドよりも、ヒト型セラミドの方が高い美肌効果が期待できる」ということです。また、通常のセラミドより効果が高いといわれている『ヒト型セラミド』よりも、セラミドをナノ化した『ヒト型ナノセラミド』の方が圧倒的に高い美肌効果が期待できる。

つまり、「普通のセラミドやヒト型セラミドは、美肌効果が期待できない」ということです。

エビデンスから得た結論としては、「ヒト型ナノセラミド1%+ヒト型ナノアシルセラミド0.1%を配合するセラミド化粧品がもっとも美肌効果が高い」という結論でした。

でも、その根拠は、大きな矛盾を抱えており、もし、このセラミドの組み合わせが最良だとしても、安全性に不安が残るものでした。

また、これらセラミドに関するエビデンスには、セラミド同士の比較検証はあったものの、他の保湿成分との比較がまったくありませんでした。

そのため、「セラミドという限られた範囲の中では、ヒト型ナノセラミドがもっとも美肌効果が期待できる」と思うのですが、「一般的に配合されている保湿成分と比較してどうなのか?」といったことは、一切言及されていませんでした。

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小林製薬のセラミド化粧品も検証してみた

さらに、セラミド化粧品を探していると、小林製薬の『ヒフミド』というセラミド化粧品の広告を見かけました。

ここまでセラミド化粧品を宣伝しているのだから、セラミドに関するエビデンスがあるのだろうと思って調べてみると、しっかりとありました。

  • 2016年「ヒト型セラミド1,2,3」の肌への有効性を新発見。セラミド産生促進効果を確認
  • 2017年「ヒト型セラミド1,2,3」の肌への有効性を新発見。肌のたるみ改善効果を確認

 
これらセラミドに関するエビデンスを検証しました。その結果、わかったことは、「ヒト型セラミド単体で使うより、『ヒト型セラミド1,2,3』という混合物の方が美肌効果が高い」ということ。『ヒト型セラミド1,2,3』は、角質水分量の増加(保湿効果)、キメの改善、たるみの改善など、幅広い美肌効果を発揮するという内容でした。

ただ、私見ですが、セラミド効果の根拠となる研究内容がイマイチでした。成果があくまでも誤差の範囲であり、無理やりセラミドの優位性を引き出しているように感じました。

ここでもやはり、『セラミド単体』と『ヒト型セラミド1,2,3』の比較はあるものの、一般的な保湿成分との比較はありませんでした。

関連記事>>>セラミド化粧品の効果を、さらに検証してみる

セラミド化粧品をランキングしてみました

ここまで、「セラミド化粧品には、それほど美肌効果はない」と結論付けてきましたが、中には、「どうしてもセラミド化粧品を試してみたい!」と思う人もいるはずです。

そこで、どうせセラミド化粧品を試すなら、少しでも美肌効果が期待できるセラミド化粧品を使ったほうがいいと思い、「もし自分がセラミド化粧品を使うなら?」と真剣に考えてランキングしてみました。

    セラミド化粧品ランキングの結果は、

  • 1位 FUJIFILM 『アスタリフト ジェリー アクアリスタ』
  • 2位 小林製薬 『ヒフミドエッセンスクリーム』
  • この2つです。

「セラミド化粧品 ランキング」で検索すれば、もっとたくさんのセラミド化粧品が紹介されています。でも、そのランキングの根拠は、アフィリエイターの報酬目当てであり、セラミドの効果はランキングにはまったく反映されていません

だから、もし、あなたがどうしてもセラミド化粧品を使いたいなら、この2つのどちらかをおすすめします。 

『アスタリフト ジェリー アクアリスタ』1位の根拠

『アスタリフト ジェリー アクアリスタ』を1位に選んだ理由は、エビデンスの結果です。セラミドは油溶成分なので、たくさんの量を配合することが非常に困難な美容成分です。まず、化粧水やローションのような水分の多い化粧品には、ほとんど配合できません。

だから、通常、セラミドは乳液やクリームのように油分の多い化粧品に配合されます。それでも、乳液やクリームに配合するセラミドの量は限られています。

そのセラミドをナノ化することで、化粧水やローションなど、今まで配合が困難だった化粧品にも配合できるようにしたこと。さらに、ナノ化することで配合量が増えたこと。だから、今までより乳液やクリームにセラミドをたくさん配合することができます。

このようにナノ化することでセラミドのデメリットを補っています。また、ナノ化する技術は、他のセラミド化粧品に使われいない技術なので、その希少性も評価しました。

『ヒフミドエッセンスクリーム』2位の根拠

『ヒフミドエッセンスクリーム』は、確かにセラミドを複合配合することで、セラミド単体よりも効果が高いことは納得できます。

このようなことは、化粧品を開発する際によくあることです。例えば、化粧品の必須成分である防腐剤。パラベン単体よりも、フェノキシエタノールなど他の防腐剤と併用したほうが、防腐効果が高まります。

だから、セラミドの複合配合による高い効果は納得感があるものの、セラミドを複合配合しているセラミド化粧品はたくさんあるので、希少性を感じません。また、最初から複数のセラミドや他の成分を混ぜた化粧品成分は、私でも簡単に手に入れることができます。

そのため、ヒフミドエッセンスクリームは2位にしました。

ただ、セラミドの効果そのものが通常の保湿成分程度だと思うので、それほど差がないかもしれませんが。

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セラミド化粧品に過度な期待は禁物

今のところはご紹介したエビデンスが、セラミドに関しては最も信頼できるかなと感じています。ただ、検証した結果は、残念ながら、特に美肌効果に優位性を感じませんでした。やはり一般的な保湿効果程度だろうと思います。

何より、現状発表されている実験結果は、化粧品にセラミドを配合したものを人の皮膚に使って得た結果ではないです。あくまでも、セラミドの効果が出やすい実験手法によって、作り出された効果です。この段階で、セラミドにどれだけすごい美肌効果が出たところで、セラミド化粧品の効果が高いとは言えません。

むしろ、この実験段階ですごい美肌効果が出ている美容成分は、星の数ほどあります。だから、セラミド化粧品に過剰な期待をするのは禁物です。通常の保湿成分のひとつと考えて、使用しましょう。

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セラミドよりもあなたの美肌を手に入れるために必要なもの

私は20年間、多くの化粧品を開発してきました。そして、自分で開発した化粧品を検証し続けています

その中で気づいたことは、「単一の美容成分による劇的な美肌効果は期待できない」ということです。

今回のセラミドのように話題にある成分は定期的に現れます。私が美容業界に入った20年前は、コラーゲン、ヒアルロン酸、プラセンタでした。その後、ローズヒップ油、コエンザイムQ10、アルガンオイルなど、多くの美容成分が話題になりました。

もちろん、それらの美容成分は、一定の美肌効果を有しています。でも、他の美容成分と比べて、劇的に効果が高いというわけではないのです。

その理由は簡単です。

劇的に高い効果のある美容成分は、化粧品に配合することを薬事法によって認められていないからです。そのような美容成分は、化粧品ではなく、医薬品にしか配合を許されていませんから。その代わり、化粧品は、『安全性』が担保されています。医薬品のように、強い副作用は認められていません。

だから、化粧品に求めるべき正しい効果は、緩やかで安全なものなのです。その中でも、私がもっとも化粧品によって美肌を手に入れる効果だと考えているのが、『保湿効果』です。

敏感肌、シミ、シワ、ニキビなど、多くの肌荒れの元は肌の乾燥が原因で起きます。乾燥肌には、保湿がもっとも効果的です。肌荒れ改善の基本と言えます。
 
でも、残念ながら、保湿ができている人はあまりいません

もし、保湿さえしっかりできていれば、肌トラブルに悩む人はかなり減っているはずです。この20年間、いろいろな肌荒れに関する質問が日々寄せられてきますが、まったく減る気配はありません。むしろ、肌荒れに関する質問は増えているように感じます。

実際に、肌荒れに悩む人の話を聞くと、多くは保湿ができていないことが原因によるものだとわかります。いや、厳密に言うと、本人は保湿をしてるんだけど、実は保湿ができていない人が多いのです。

つまり、『効果のない保湿』を日々頑張っているために、敏感肌、乾燥肌、シミ、シワ、ニキビなどの肌荒れが一向に改善しないのです。

そんなとき、私は決まって、「『効果のない保湿』をやめて、『効果のある保湿』を行ってください」と言います。そして、『効果のある保湿』を実践した方の多くは、肌荒れを改善しています。

だから、あなたもセラミド化粧品を使う前に、『効果のある保湿』を試してみてはいかがでしょうか?その違いは、『保湿効果って何?「効果的な保湿」と「効果のない保湿」の違いとは?』で説明していますので、ぜひ続いてご覧ください。