オールインワンジェルとは

オールインワンジェルとは、基礎化粧品がもつ保湿機能がひとつになったジェルタイプの化粧品です。
複数の化粧品の機能をひとつにしたオールインワン化粧品の一つです。

オールインワンゲル、ゲルクリームと呼ばれることもあります。

ちなみに、ジェルは、英語です。
ゲルは、ドイツ語です。
どちらも意味は同じです。

オールインワンジェルの特徴

肌に適切な水分と油分をバランスよく同時に補給するという高い保湿効果が最大の特徴です。

高い保湿効果を保持しているために、他の基礎化粧品を使う必要がありません。

そのため、化粧品にかかるお金の節約、時間の短縮、利便性なども使う人のメリットになっています。

ただ、昨今は、知名度上がったために、見た目だけジェルタイプで保湿効果の乏しいオールインワンジェルも多数あります。

そのようなオールインワンジェルは、保湿効果が乏しいことを逆手にとって、化粧水や乳液の併用を進めている場合があります。

オールインワンジェルの成り立ち

当初、オールインワンジェルは、ゲルクリームと呼ばれていました。

オールインワンジェルの目的は、保湿をひとつで行うこと

オールインワンジェルの目的は、「化粧水・乳液・保湿クリーム・美容液などを使った通常のスキンケアのおける目的をひとつで実現可能ではないか?」というチャレンジから始まりました。

これは、基礎化粧品における化粧水は、ほぼ水、クリームは、ほぼ油(オイル)です。
そのため、互いの相性が悪く、混ざりにくい特性があります。

そのため界面活性剤を配合することで、相性の悪さを解消してはいますが、顔の上でこの2つを混ぜるのは非合理で困難で困難です。
実際に、化粧水とクリーム系の基礎化粧品を顔の上で指を使ってバランスよく均一に混ぜることは不可能です。

それなら、最初から適切な水分と油分を混ぜた状態の化粧品を作れば、ひとつで済みます。
そうすることで、肌が必要とする水分と油分を容易に補給することができるという考えからオールインワンジェルは生ました。

簡単に言えば、複数の基礎化粧品で行っている保湿をひとつで行うというコンセプトのもと開発されました。

オールインワンジェルは、化粧品業界の鼻つまみ者

開発当初、オールインワンジェルは、化粧品業過にまったく受け入れられませんでした。
それもそのはずで、スキンケアがひとつでできるという事実は、一般的な化粧品メーカにとって、倒産を宣告されるに等しかったからです。

なぜなら、そのころの化粧品メーカの多くは、基礎化粧品シリーズを4アイテム以上ラインナップしていた。
一般的なラインナップは、化粧水・乳液・保湿クリーム・美容液でした。

今もだいたいこんな感じですね。
多いメーカーは、10アイテム以上ありました。

それが、たったひとつになってしまったら、どうなるか?
一般的な基礎化粧品のラインナップをそろえている化粧品メーカーは、売り上げが激減して倒産してしまいます。

それに、基礎化粧品が1つで済むと認めてしまうことは、それまで扱っていた自社の化粧品を否定することになります。

だから、多くの化粧品メーカーは、積極的に取り扱おうとしませんでした。
まぁ~、当然といえば当然ですね。

それどころか、オールインワンジェルを敵視する化粧品メーカーも存在しました。
そりゃ、いくつもの化粧品を使わないと保湿できない通常の化粧品の方が圧倒的に不利ですからね。

この時期、オールインワンジェルは化粧品業界の鼻つまみ者でした。

また、すべての基礎化粧品をひとつにという当時からすれば斬新すぎるその特性も仇になりました。
人は、それまでの習慣や価値観を変えることが、非常に苦手な生き物です。

これは本能なので仕方ありません。
当時のお客さんからすれば、オールインワンジェルは、信じられない「怪しい化粧品」だったのです。

驚きの業界からオールインワンジェルの快進撃が始まった

おかげで、一般的な化粧品流通には全くのりませんでした。
でも、オールインワンジェルのひとつで保湿ができるというメリットが、他の化粧品にはない斬新で魅力的であったことは事実です。
そのせいもあってか、意外なところから火が付きました。

それは、呉服業界です。
当時、今ほどではないにしても、呉服業界は傾斜産業でした。

何とか、傾いた事業を支えるために、いろいろな商材に探していました。
そんな中に、オールインワンジェルがすっぽりとハマりました。

呉服は高額商材の為、お客さんとの信頼関係が厚い業界です。
だからこそ、鼻つまみ者で珍しかったオールインワンジェルを簡単に受け入れたもらえました。

やはり、お客さんにとっては、オールインワンジェルの基礎化粧品が一つで済むというメリットは非常に魅力的だったのです。

まず、基礎化粧品にかかるお金が激減します。
この効果は絶大でした。

化粧品は意外とお金がかかります。
これを節約することで、他の好きなことにお金を使えます。

次に、手間も激減します。
本来、基礎化粧品は毎日使うものです。

とは言え、忙しい毎日に、たっぷり時間を使って基礎化粧品を使う人がどれだけいるのでしょうか。
手早く終えたい人の方が多いと思います。

そんな子供がいる、働いている、家事に忙しい女性には、願ってもない化粧品でした。

最後に、使う化粧品が少ないというのは、使い方を覚えることも少なくなります。
そもそもオールインワンジェルは一つなので、何も覚えることがありません。
このため、高齢の女性にも簡単にすぐ使えることができました。

覚える必要がないということは、教える必要もありません。
だから、販売員の負担も激減して、店舗経営が主流である呉服業界からも非常に喜ばれました。

このようないくつもの相乗効果によって、瞬く間に呉服業界にオールインワンジェルが広まりました。

その後、呉服業界でオールインワンジェルが爆発的に売れている噂を聞いた雑貨屋・お土産店など、店の片隅で化粧品を取り扱っているような業態も参入してきました。

ここら辺は、新しい物好きで頭の柔らかい店主やオーナーが多かったように思います。
こうして、美容業界とは無縁の市場で、徐々に認知度を上げてきました。

オールインワンジェルがついに美容業界に受け入れられる

オールインワンジェルの認知度が上がってくると、今度は美容室が目を付けました。
美容室も呉服業界と同じで傾斜産業です。

美容室自体は、倒産しにくい業態です。
でも、店舗数が多すぎます。

当時でも15万店が適正だといわれていた状態で20万店を軽く超えていました。
今は、もっと多いようですね。

このように店舗が多すぎるために、どこも苦戦していました。
カットやパーマの技術では、差別化は難しく、いろいろ商材を模索していた美容室がたくさんありました。

また、美容室に専門に化粧品や商材を下ろしているディーラーも扱いを開始しました。
いわゆる美容室にモノをおろす問屋ですね。

これで一気に美容室に広まりました。
当時は、物販に力を入れている美容室が多く、カットやパーマをしながら化粧品の説明をします。

お客さんは、カットやパーマをしている間、美容師と話します。
そのときに、うまくオールインワンジェルの説明をします。

じっくり説明することで、珍しいオールインワンジェルの特性を理解してもらっていました。
こうして徐々に知名度が上がってきました。

ただ、かなり美容室に広まっていたとはいえ、まだまだ無名で説明が必要な化粧品でした。

インターネットで大爆発

オールインワンジェルは、他の化粧品にはない圧倒的な特性があるために、信じてもらえない、怪しいと思われるために、どうしても丁寧に説明する必要がありました。

そのため、呉服業界や美容室では広まったのですが、一般市場にはなかなか入っていけませんでした。
そんなときに、突如として未開の市場が現れます。

そうです。
今は当たり前になったインターネットです。

1900年代後半に出現したインターネット市場には、大手の名だたるメーカーが参入しました。
でも、一向にビジネスになりません。

そのため、2000年ごろに、どんどん撤退していきました。
今では、信じられないですね。

でも、おかげでネット上のインフラが整備されて、かなり使いやすいものになっていました。
その後、中小企業が参入します。

中小企業は大手企業のように力がありません。
だから、アイデア勝負です。

インターネットという未知の市場と豊かなアイデアの相性が良かったのか、じわじわとビジネスが成り立ってきました。
今では誰もが知っている楽天もこのころできました。
最初は、小さなネットショップのひとつでした。

インターネットの特徴は、圧倒的な情報を好きな時に好きなだけ受け取れることです。
この特徴が、オールインワンジェルにピッタリはまりました。

説明が必要なオールインワンジェルは、裏を返せば、理解さえしてもらえば売れる化粧品です。
だから、たくさんの説明を好きな時に聞けるインターネットとは相性がピッタリでした。

ここで、ついに火が付きます。
楽天でもオールインワンジェルは、バリバリ売れました。

ついに、オールインワンジェルが一般市場でも認められる

インターネットで認知度が上がり、売れることが分かると、まずは、中小の化粧品メーカーがマネを始めました。
当時、私が確認しただけでも、オールインワンジェルを発売した化粧品メーカーが年間で70社以上ありました。

個人的には、オールインワンジェルが認知されるのはうれしかったのですが、困ったこともありました。
それは、粗悪品が出回ったことです。

本来、オールインワンジェルは、高い保湿力によって、基礎化粧品がひとつで済むというのが大きな特徴です。
でも、見た目だけオールインワンジェルで、保湿効果が低いものが大量に出回りました。

中には、成分が固形のまま残っているオールインワンジェルまでありました。
正直、化粧品を開発する立場からすると、「こんな粗悪な化粧品をよく発売したな」と沸々と怒りがこみ上げてきました。

「こんな粗悪品をオールインワンジェルと思われては、悪いイメージがつく」という私の勝手な心配をよそにどんどん売れていきました。

そして、ついに、大手化粧品メーカーが自社のラインナップに加え始めました。
個人的には、これ意外だったんですよね。

と言うのも、大手はいくつもの化粧品のシリーズを発売しています。
だから、オールインワンジェルを出してしまうと、それまで発売していた多くの化粧品シリーズを否定することになります。

つまり、Aという化粧品シリーズは、「基礎化粧品は、化粧水・乳液・保湿クリーム・美容液が必要です」と言います。
その横で、Bという化粧品シリーズは、「基礎化粧品は、オールインワンジェルひとつでOKです。ほかの化粧品は必要ありません」と言います。

矛盾してますよね。
どっち買っていいか分からないですよね。
どっち信じていいか分からないですよね。

私だったら、不信感をもって、この化粧品メーカーの化粧品を買わないと思います。
でも、実際は、みんなそんなこと気にしないんですね(笑)

ひどい場合は、同じシリーズの中に、オールインワンジェルと化粧水・保湿クリーム・美容液が混在している場合があります。
オールインワンジェルだけで、他の基礎化粧品はいらないといっておきながら、化粧水や保湿クリーム・美容液が同じシリーズ内にあります。

さらに、オールインワンジェルと化粧水や美容液を併用するように勧めている化粧品メーカーもあります。
それって、もはやオールインワンジェルではなく、ジェル状の普通の化粧品ですよね。

でも、みんなに受け入れられています(笑)
オールインワンジェルと化粧水や乳液を併用して使ってる人もたくさんいますしね。

もはやオールインワンジェルの効果は必要なのではなく、オールインワンジェルを使うことが目的になっているのかもしれません。
個人的には、ちょっと複雑ですが、オールインワンジェルが幅広く受け入れられているということで良しとしましょう。

兎にも角にも、大手がオールインワンジェルを発売したことで、一気に一般市場で認知されました。

今では、オールインワンジェルを知らない人はいないでしょう。
20年前、オールインワンジェルに出会ったころには、こんなに有名になるとは想像もできませんでした。

むしろ、「このまま日の目を浴びずに無くなってしまうかも」と思ったことが何度もあります。
そんなオールインワンジェルが、ひとつのカテゴリーとして成立する日が来るとは。。。

ウルウルと涙は一滴も出ませんが、こんな感じでオールインワンジェルは、今日に至ります。
いや~、20年、長かったです。

で、これを読んで、本当に基礎化粧品がひとつで済むオールインワンジェルについて、詳しく知りたい人はこちらをクリックしてください。
きっと、あなたのキレイ肌作りに役立つと思います。

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