化粧品メーカーは、次々と新しい化粧品を販売します。
化粧品のバージョンアップも頻繁に行われます。
化粧品の使用目的や使用部位は、どんどんと細分化されていき、使う化粧品の種類が増えていきます。
化粧品メーカーは、「美容目的や部位に合わせて、化粧品を使い分けましょう」とたくさんの化粧品をおすすめしますが、これが本当にあなたの美肌効果の役に立っているのでしょうか?
乾燥した肌は、肌の水分などを守る皮脂膜が少なくなるので、バリア機能も弱くなって、敏感肌になります。
敏感肌になると外界からの刺激に弱くなり、さらに肌が乾燥して敏感肌が悪化します。
乾燥肌が悪化するほど肌は敏感になってシミ、シワ、ニキビなどの肌荒れが引き起こされます。
乾燥肌や敏感肌にとって、肌への刺激は大敵です。
ところが、乾燥肌や敏感肌になると、いくつもの種類の化粧品を使うスキンケアを行う場合があります。
化粧品を使えば使うほど、「乾燥肌や敏感肌が改善する」と信じているからです。
でも、実際は、違います。
化粧品メーカーがおすすめするように、数多くの化粧品を使ったからといって、乾燥肌が改善するわけではありません。
むしろ、乾燥肌はひどくなり敏感肌は悪化します。
もし、あなたが化粧品メーカーがおすすめするたくさんの化粧品を使ったスキンケアを頑張っているのに、乾燥肌対策がうまくいっていないなら、この記事を読むことで、あなたが美肌を手に入れるために役立つスキンケアの方法を見つかります。
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本記事の内容
- 化粧品メーカーがおすすめするスキンケアで乾燥肌対策が失敗する理由
- あなたが美肌を手に入れるために効果的なスキンケアを知ることができる
私は今から約20年前、1997年に美容業界に入りました。
基礎化粧品や、シャンプーなどトイレタリ―商品の製造・開発研究、OEMという化粧品ブランドの企画・開発・委受託製造から、企業に向けた営業販売、美容室向け商品のセミナー講師など、美容にまつわるあらゆる仕事を経験をしてきました。
そして、2001年にはこれまでの美容に関する経験を活かして、自社ブランドの化粧品を開発して、今まで10万人を超える乾燥肌の方に使っていただきました。
現在も愛用者の方たちと協力して、乾燥肌に対する知識と経験を積み重ねています。
今回は、これまでの化粧品、スキンケアの経験をもとに説明をさせていただきます。
乾燥肌対策に『たくさんの化粧品がいらない』という事実
乾燥肌に悩む人もそうではない人も、最初は、最低限の少ない化粧品からケアを始めます。
しかしそこで満足する効果が得られなかった人の多くは、少しでも乾燥肌を改善しようと、どんどんと化粧品の種類を増やしていきます。
でも、残念ながら使う化粧品を増やしても、あなたの乾燥肌対策はうまくいきません。
むしろ、たくさん化粧品を使えば使うほど、乾燥肌対策は失敗してしまいます。
現在、多くの化粧品が世の中にあふれています。
ここに化粧品出荷統計があります。
経済産業省の生産動態統計によれば、化粧品の国内工場出荷金額は2016年に19年ぶりに最高額を更新しましたが、2017年はさらに7.3%の増加を示し1兆6370億円となっています
統計を取った1997年と2017年を比較すると、1.3倍になっています。
たった30%アップと思いますが、もう少し中身を見ていきましょう。
次に、化粧品平均出荷単価を見ていきましょう。
化粧品出荷単価(化粧品1kg当たりの平均出荷単価)の推移は、1990年代から右肩下がりのデフレ現象が継続していましたが、近年は上昇傾向となっています。
1997年と2017年を比較すると、約17%ダウンしています。
化粧品の平均単価は、30年前に比べて17%安くなっています。
これを加味して計算をしてみると、1997年と2017年を比較すると化粧品の数は約1.5倍になっています。
つまり、1997年に化粧品を4つ使っていた人は、2017年に6つ使っているということです。
では、1997年に比べて2017年は、肌トラブルの数が減っているのでしょうか?
厚生労働省の2008年から2016年の診療科目別にみた一般病院数の年次推移の皮膚科を見てみましょう。
2008年 3,008
2009年 2,972
2010年 2,975
2011年 3,015
2012年 3,020
2013年 3,008
2014年 3,027
2015年 3,038
2016年 3,035
引用元:診療科目別にみた一般病院数の年次推移(重複計上) /厚生労働省・医療施設(動態)調査・病院報告の概況より
2008年と2016年で、大した変化はありません。
この間、人口の増減もそれほどありません。
つまり、「一人当たりが使ってる化粧品の数は増えているけども、肌トラブルの数は減っていない」ということです。
私自身、化粧品メーカーとして独立して20年ですが、20年前と比較して、乾燥肌の相談が減っている実感はありません。
むしろ、乾燥肌対策に失敗している人が増えているような気がします。
このように乾燥肌対策失敗の原因は、化粧品を増やす『足し算のスキンケア』によるものだということがこの事実からうかがえます。
乾燥肌対策が失敗する『化粧品メーカーのおすすめスキンケア』が増える理由
ご存知のように、化粧品の種類はたくさんあります。
乾燥肌対策で使う基礎化粧品だけでも、
- 洗顔石けん
- メイク落とし(クレンジング)
- 化粧水
- 乳液
- 美容液
- メイク下地
- 保湿クリーム
- ナイトクリーム
- 栄養クリーム
- 目元用クリーム
- デコルテクリーム
など、数え切れないほどあります。
今でも、使う部位や効果に特化した化粧品が、どんどんと増え続けています。
もちろん乾燥肌対策化粧品を増えています。
だから、これからも一人当たりが使う乾燥対策化粧品の数は、増えていくでしょう。
多くの人は、乾燥肌対策を行う際、「数多くの基礎化粧品を使ったほうが、肌は潤い、乾燥肌が改善してキレイ肌になる」と信じています。
乾燥肌を改善する効果がある化粧品をたくさん使えば使うほど、乾燥肌対策がうまくいくというわけです。
例えば、乾燥肌によって肌のかゆみに悩んでいるとします。
通常、化粧品を使いはじめたころは、メイク落とし、洗顔、化粧水、乳液を使ったスキンケアからスタートします。
これらのスキンケアを続けても一向に乾燥肌は改善しません。
肌のかゆみも以前のままです。
そこで、「乾燥肌が改善せず、肌のかゆみもなくならないのは、まだ化粧品が足りないからだ」となり、美容液を追加します。
それでも、乾燥肌のまま、肌のかゆみのそのままです。
すると、次は、保湿クリームを足すといった具合です。
このようにスキンケアの目的である乾燥肌の改善、肌の悩みであるかゆみが改善しないことで、どんどんと使う化粧品の数が増えていきます。
こうして、乾燥肌は改善しないにもかかわらず、化粧品メーカーのおすすめする通りのスキンケアを行う人がどんどん増えているのです。
乾燥肌対策が失敗する『化粧品メーカーのおすすめスキンケア』を信じてしまう理由
『化粧品メーカーのおすすめスキンケア』を、なぜ信じてしまうのでしょうか?
それは、化粧品メーカーの啓蒙活動が原因です。
思い出してみてください。
あなたは、なぜ、たくさんの化粧品を使うようになったのでしょうか?
おそらくテレビ番組やCM、女性誌の記事や広告、インタネット上の口コミやブログなどを読んで、知らず知らずのうちに、たくさんの化粧品を使うことが当たり前になったんじゃないでしょうか?
これらの裏には、化粧品メーカーが潜んでいます。すべての宣伝広告には、化粧品メーカーからお金が支払われています。
例えば、テレビで芸能人がそれとなく自分が愛用している化粧品を紹介する。一見、宣伝には見えません。
でも、しっかりとお金が発生する宣伝です。
女性誌の化粧品特集記事なんかも、記事広告と言って、記事に見せかけた宣伝です。
同じ化粧品メーカーの私が言うのもなんですが、一般的に、「宣伝広告」とわかると化粧品はあまり売れません。
そのため、一見して宣伝広告に見えない宣伝広告が効果的です。
ネット上のランキング記事やブログ、口コミなど、多くのわかりにくい広告によって、化粧品メーカによって都合のいい情報が氾濫しています。
さすがに、このような状態は消費者をだます行為(ステマなど)にもつながっているので、『広告』表記をする必要があるのですが、わかりにくい部分に小さく表示したり、表示そのものをしない場合も多々あります。
現在、化粧品の単価は下がってきています。
だから、そのままだと売り上げは落ちていきます。
売り上げを維持、もしくは上げるには数を売るしかありません。
でも、日本の人口は減りはじめています。
多くの人に売りたくでも、売る人がいません。
そこで、化粧品メーカーの多くは、一人に使う化粧品の量を増やすことにしたのです。
現在、多くの化粧品メーカーは、どんどん使う部位や効果を細分化して、種類を増やしています。
そうすることで、会社の売り上げを維持しているのです。
そのためには、お客さんに「化粧品をたくさん使えば使うほど乾燥肌対策が成功する」と思ってもらう必要があります。
だから、女性雑誌の記事広告やCMなどを使い、ことあるごとに啓蒙します。
また、化粧品の種類を増やすことで、もうひとつ化粧品メーカーにはメリットがあります。
それは化粧品の種類を増やすことで、化粧品の原価を落とせることです。
例えば、保湿化粧品のシリーズ展開を4アイテムで行っていたとしましょう。
この保湿化粧品4アイテムを使った保湿効果が100ポイントとします。
その場合、一つ当たりの保湿化粧品の保湿効果は平均25ポイントです。
一方、保湿化粧品を6アイテムにした場合、一つ当たりの保湿化粧品の保湿効果は平均16ポイントですみます。
化粧品の効果と原価は、ある程度比例します。(無添加化粧品やオーガニック化粧品のように、売りを出すためにコストをかける場合は、その限りではありません。)
関連記事>>>乾燥肌対策に『無添加化粧品』を使ってはいけない
つまり、作る側からすると、保湿化粧品4アイテムよりも6アイテムにした方が、一つ当たりの原価は安くなります。
もちろん、化粧品単体の保湿効果は落ちますが、そんなのは見てわかるものじゃありません。
それよりも、化粧品の価格が下がれば、たくさん売れます。
化粧品のシリーズをトータルで考えれば合計金額は上がっているのですが、ひとつひとつの化粧品が安くなれば売れるのです。
極端な言い方をすれば、化粧品単体の価格を安くして、アイテム数を大量に増やせばいいということになります。
こうして、化粧品単体の価格は安くなるものの、トータルでは売り上げが上がります。
まさに、化粧品メーカーからすれば、たくさんの化粧品を使うスキンケアは一石二鳥です。
だから、今日も新しい化粧品がどこかの化粧品メーカーから発売されるのです。
そして、使う側からすれば、キレイなモデルが出ている女性誌の広告や有名人のCMを見れば見るほど、なんとなく使いたくなってきてしまいます。
たくさんの化粧品を使えば、モデルのような美肌になれると感じてしまいます。
こうして、「化粧品を使えば使うほど、乾燥肌が改善して肌荒れが治る」と勘違いして化粧品メーカーのおすすめスキンケアを、知らないうちに信じ込んでしまうのです。
化粧水・乳液・保湿クリーム・美容液など『一般的なスキンケア』を調べてみた結果
私が化粧品メーカーとして、独立した当初、化粧品のアイテム数が多い謎を疑問に思い調べてみました。
いくつものメーカーのスキンケアセット(化粧水や乳液、保湿クリーム、美容液など)を肌質や価格を気にせずに買ってきて、研究所で中身を調べたのです。
そうすると驚くべき結果がでました。
その中の多くの成分が同じだったのです。
つまり、入っている有効成分はほとんど同じで、形状が違うだけだったのです。例えば、液状だったり、クリーム状だったり、固形だったりと。
このことを化粧品の研究者に、「こんなことはよくあることですか?」と質問すると、「全ての化粧品メーカーがしているとは言えへんけど、よくあることですよ」と言われました。
私は正直いって、信じられませんでした。
だって、使う側からすれば、種類が増えるほど、お金もかかるし面倒です。私だって安くて便利なほうがいいです。
それなのに、なぜ、わざわざ使う人が損をするようなことをするのかなぁと疑問を持ちました。
もちろん、しっかりと研究をして、できるだけ乾燥肌に対応した化粧品を作りたいと考えているメーカーもあることは、ここに付け加えておきます。
また、某皮膚科に行ったとき、医師に、「乾燥肌を改善するために化粧水や乳液などたくさんの種類がありますが、多く使うほうがいいのでしょうか?」と質問をしました。
すると、
と言われました。
まさに、化粧品メーカーのおすすめスキンケアの中身は、乾燥肌対策の役に立たないものだったわけです。
乾燥肌対策が失敗する化粧品メーカーのおすすめスキンケアの中毒性
化粧品をたくさん使う化粧品メーカーのおすすめスキンケアには、乾燥肌対策が失敗するだけではなく、もうひとつのデメリットがあります。
それが、中毒性です。
基礎化粧品を使えば使うほど、それだけ手間もお金もかかっています。
手間やお金に見合った乾燥肌対策なら問題ありません。
もし、あなたがたくさん化粧品を使っているなら、一度立ち止まって考えてください。
「本当に化粧品を増やして、その分、乾燥肌対策はうまくいっているのか?」
たぶん、このサイトにたどり着いたということは、あなたは現在の乾燥肌対策に満足していないのかもしれません。
でも、乾燥肌対策に満足していないにもかかわらず、さらに使う化粧品を増やそうと探していませんか?
たくさんの化粧品を使うと、たくさんのお金と手間がかかります。
たくさんのお金と手間をかけたのもかかわらず、乾燥肌が改善しない場合、違う方法を選べばいいのですが、多くの人は今までの方法で乾燥肌改善効果を得ようとします。
そして、どんどんと使う化粧品を増やします。
これは、違う方法、つまり、化粧品を減らす引き算のシンプルスキンケアを選ぶことで、今まで頑張ってきたスキンケアを否定することになるからです。
化粧品メーカーのおすすめスキンケアを否定するということは、今まで使ってきたお金や労力が無駄になったということを認めることです。
これが非常にツラい。
特に、期間が長く、使ってきたお金や労力が膨大であるほど、この傾向が強くなります。
本来は、どんなスキンケアの方法でもいいから乾燥肌対策を成功させて美肌を手に入れるのが目的です。
でも、長い間、足し算のスキンケアを行っていると、いつの間にか、たくさんの化粧品を使うという手段が目的化してしまいます。
これは、ギャンブルにはまる人や投資で破産する人に良く見られる心理状態です。
ギャンブルでも投資でも損害が出ればやめて違うお金儲けをすればいいのですが、手段が目的化して、損害が出ている同じ方法で損害を取り戻そうとします。
その結果、身をほろぼすまで続けます。
ちなみに、これを『サンクコスト効果』と言います。
一種の中毒症状ですね。
今まで自分が長年、頑張ってきたスキンケアが美肌を手に入れる効果がなかったという痛みを避けるために、乾燥肌に効果がないとわかっていても、化粧品メーカーのおすすめスキンケアを続けてしまいます。
でも、私は乾燥肌対策が失敗する方法を、今後も続けていく方がもったいないと思います。
もし、あなたが化粧品メーカーのおすすめスキンケアを続けていても、乾燥肌が改善しないなら、一度立ち止まって、現在のスキンケアを否定する痛みと向かい合ってみてはいかがでしょうか?
この際、今まで使ってきたお金や時間、労力はすっぱりと忘れてしまいましょう。
あなたにとって最も大切なことは、過去に行ってきたことではなく、これからの未来で乾燥肌対策を成功させて、美肌になることです。
『化粧品メーカーのおすすめスキンケア』は、乾燥肌に刺激を与える
乾燥肌は、少しの刺激で肌荒れが起こります。
肌が乾燥することで、外界の刺激に弱くなっているからです。
例えば、私の場合、のり付けされたYシャツを着ると、首と襟の当たる部分にかゆみを感じて、その後、赤くなって腫れます。
そして、チクチクと痛みます。
首には赤い線がくっきりと浮かび上がり、肌のかゆみや痛みも2~3日は消えることはありません。
普通の健康な肌の持ち主からしてみれば、驚くべきことでしょう。
でも、乾燥肌の私にとって、襟が首に当たることは、肌に炎症を起こす十分な刺激です。
このように、乾燥肌は、普通の人には考えられないほど刺激に対する肌の耐性が弱いのです。
ところが、乾燥肌の方の多くは、この事実を知りません。
だから、化粧品メーカーのおすすめスキンケアを信じて、不用意にたくさんの化粧品を使ってしまいます。
洗顔をするとき、化粧水や乳液・美容液などを顔に塗るとき・・・スキンケアを行う際は少なからず肌に摩擦を与えます。一回一回の摩擦は、大した刺激にはなりません。
1度洗顔をしたり、化粧水を塗るのに顔をなでたからといって、私がYシャツを着た時のように、肌にかゆみを感じて赤く腫れ上がるようなことも乾燥肌がひどくなることもないでしょう。
しかし、少しの刺激が積み重なることで、やがては深刻な乾燥肌を招くことがあります。
むしろ小さな刺激のために気づかずに、何度も何度も繰り返してしまうのです。
そして、深刻な乾燥肌になった時に、初めて気づくのですが、残念ながら、その時には手遅れなのです。
これは乾燥によって過敏になっている箇所を見るとわかりやすいです。
年齢を重ねて老化することで、シミやシワ、ニキビなどができやすいところは、目の周り、頬、アゴのラインです。目の周りは皮膚が薄い、頬は紫外線が当たりやすいなどがありますが、すべてに共通しているのは、骨の出っ張りがある部分です。
どの場所も、触ると、骨の出っ張りを感じるはずです。
こういった骨の出っ張っている部分は、骨と手の平に肌が強く挟まれるようです。
そのため、ほかの箇所よりも刺激が蓄積されやすいのです。
その結果、目の周りは乾燥によるシワができやすくなります。
私が20代で乾燥肌に苦しんでいたころ、頬には常にかゆみを感じて、皮膚が剥がれ落ちていました。
あごには、吹き出物がよくできていました。これは、スキンケアの方法というより骨格の問題なので、どれだけ注意しても避けることはできません。
だからこそ、肌に触れる行為そのものを減らす必要があります。
つまり、乾燥肌対策を行う際は、できるだけ化粧品(化粧水・乳液・美容液など)の数を減らせばいいのです。
そうすることで、肌への刺激を減らせると共に、肌荒れも軽減します。
乾燥肌対策を成功させるためには、可能な限り使う化粧品を減らした、『シンプルなスキンケア』を行いましょう。
そして、美肌を手に入れましょう。
乾燥肌対策を成功させるために化粧品メーカーのおすすめスキンケアを止めませんか?
今から30年前は、化粧品の種類も少なく、技術も乏しかったために、化粧品単体の効果は少なく、そのため、たくさんの化粧品を使う足し算スキンケアには一定の効果があったかもしれません。
でも、今は違います。
特に、インターネットの出現によって、化粧品および乾燥肌対策などのスキンケア情報が溢れています。
総務省の2005年度情報流通センサス報告書には、インターネットが普及する1995年からわずか10年で、選択可能情報量が410倍になったとされています。
情報爆発の進展の全体像
本年度の情報流通センサス調査結果を10年前(平7年度)と比較すると、原発信情報量は27倍、発信情報量は21倍、選択可能情報量は410倍、消費可能情報量は15倍、消費情報量は13倍に拡大している。いずれも「情報爆発」と呼ぶにふさわしい急速な増加だが、中でも選択可能情報量の著しい増加が目立っている。
引用元:平成17年度情報流通センサス報告書 /総務省情報通信政策局情報通信経済室2007年3月
『選択可能情報量』とは、各メディアの情報受信点において、1年間に情報消費者が選択可能な形で提供された情報の総量です。
現在は、もっと増えていることでしょう。
数百倍に増えた化粧品やスキンケアの情報に比例して、増え続ける化粧品を完全に把握することは不可能です。
400倍以上情報量が増えたということは、本来なら、乾燥肌が改善する情報も手に入れやすくなっているはずです。
もっと、乾燥肌が改善しているはずです。
肌の乾燥が原因で起きる敏感肌、シミ、シワ、ニキビで悩む人たちも減っているはずです。
でも、現実は、最初に言ったように、減るどころか増えています。
それは、増えすぎた情報の中に、間違ったスキンケアや化粧品の情報が巧妙に紛れ込んでいるからです。
そして、乾燥肌に悩む人たちにとって、間違った情報ほど魅力的に見えてしまうのです。
例えば、
あなたならどちらを選びますか?
たぶん、ほとんどの人は、「乾燥肌が治るクリーム」を選ぶでしょう。
本来、化粧品は薬機法によって医薬品のような表現が禁止されています。
だから、「乾燥肌が治るクリーム」は、化粧品として存在しません。
でも、あなたも見たことありませんか、「乾燥肌が治る保湿クリーム」「シミが消える美容液」「シワが無くなるクリーム」「ニキビが治る洗顔料」と宣伝している化粧品。
これらは、すべてウソです。
でも、あまりに情報が多いために、薬機法を管轄している厚生労働省もすべてに手が回らないのです。
だから、スキンケアや化粧品に関するウソの情報が氾濫することとなります。
また、そのために化粧品を消費する量はどんどん増えます。
なんせ、ウソの化粧品効果なので、乾燥肌に効果はなく、乾燥肌は改善しません。
だから、乾燥肌で悩む人は減りません。
また、ウソなので、言いたい放題です。
次々と魅力的な宣伝文句が生み出され、ウソの化粧品をたくさん使う羽目になります。
化粧品業界に身を置くものとしては、非常に残念なことです。
でも、情報が増えてことは悪いことばかりではありません。
インターネットのおかげで、こうしてあなたに私の話を聞いてもらうことができます。
私の会社は非常に小さいので、それほど広告や宣伝をしていません。
テレビCMなんてもってのほかです。
以前なら、だれの目にも止まらず、だれからもその存在を気づかれなかったでしょう。
でも、今は、少ないなずながらも乾燥肌に悩んでいる人に、スキンケアや化粧品についてお伝えすることができます。
今まで、化粧品大手数社に独占されていたスキンケアや化粧品に関する情報発信が、私のような小さな会社でもできるようになったのは、大きな変化だと思います。
また、豊富な情報によって、化粧品を作る技術力も、化粧品成分の質も、昔と比べてレベルアップしています。
技術の進化は、情報量の多さによって決まります。
だから、本来は、依然と比べて、化粧品の効果も高まり、その結果、少ない化粧品で乾燥肌対策が成功するはずなんです。
つまり、使用する化粧品の数が少なくてすむシンプルスキンケアが主流になるはずなんです。
だから、私はそれを証明するために20年前から化粧品のアイテム数は少なくても、乾燥肌にもっとも大切な保湿を重視すると決めて開発を続けています。
手前味噌ですが、私自身が開発したメインアイテムの保湿に特化した化粧品もこの20年で保湿効果、化粧品の安定性、安全性もアップしており、多くの乾燥肌の方に愛用していただいています。
この経験から私は、シンプルスキンケアは、乾燥肌対策を成功に導くと確信しています。
シンプルスキンケアによって肌への刺激を減らすことで、ぜひ肌荒れ改善の一歩を踏み出してください
もし「シンプルケアをしているのに、乾燥肌が悪化している」という方がおられるなら、シンプルケアを誤解しているかもしれません。
『シンプルケア』への誤解も多いので、『乾燥肌におすすめするシンプルスキンケアと、効果のないシンプルスキンケア』で詳しく説明しました。
ぜひ参考にしてください。
更新日:2019.01.08投稿日:2013.07.31